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2020 Fiscal Year Research-status Report

A study on multiplicative functions and zeros of zeta functions

Research Project

Project/Area Number 19K03392
Research InstitutionOtaru University of Commerce

Principal Investigator

赤塚 広隆  小樽商科大学, 商学部, 教授 (30535860)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords乗法的関数 / ゼータ関数
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、ゼータ関数の零点分布とある約数関数の上極限の関係について、昨年度までに得られた結果を中心に論文の執筆を行った。証明の部分についてはほぼ執筆が完了した。その他、以下の二点に関して研究を行った。
1)リーマン予想を乗法的関数により特徴付ける方法として、オイラーの関数の下極限の性質から来る不等式とリーマン予想は同値である、というNicolasの研究がある。今年度はオイラーの関数によるリーマン予想の特徴づけの一般化を目指し、可換環Z/nZ上の一般線形群、特殊線形群の個数で定まる乗法的関数を考察した。これらの乗法的関数の平均や上極限、下極限に関する基本的な性質を整理した。現時点ではこれらの乗法的関数を用いてNicolasの結果のように不等式でリーマン予想を特徴づけることは難しいと思われるが、他の乗法的関数とDirichlet合成積を取る、別の群を考えるなどで、零点分布との関係を探っていきたい。
2)コタンジェント関数の有限和のある種の相互法則はリーマン予想と関連を持つことが知られ、ゼータ関数の零点分布と関係するような重要な数論的対象である。今年度の研究ではこれを一般化し、コタンジェント関数の積の有限和に対する相互法則を研究した。相互法則はBarnesのゼータ関数に近い関数で記述できることが分かった。得られた結果の一部は「デデキント和の相互法則の一般化について」を題目に代数学シンポジウムで公開した(感染症問題のため、報告書のみによる公開)。詳細を記した論文は現在執筆中である。今回得た相互法則とゼータ関数の零点分布の関係は今後さらに探究していきたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

約数関数の論文執筆は昨年度の進展も含めて証明の部分はほぼ書き終えている。しかし、投稿するにはさらに加筆が必要であり、この点は遅れている。一方で、今年度の研究において、環上の一般線形群や特殊線形群から定まる乗法的関数から零点分布の問題にアプローチできる可能性や、リーマンゼータ関数の非自明零点分布と関連するような三角関数の有限和の相互法則について、研究当初は予期していない成果が得られた。当初の計画とはやや異なった形ではあるものの、全体としては概ね順調に進んでいると判断した。

Strategy for Future Research Activity

まずは約数関数の論文完成を最優先したい。その後、二次体から来る乗法的関数の上極限に関する性質とデデキントゼータ関数やディリクレL関数の零点分布の関係を考察する。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症の問題のため、今年度は打ち合わせや研究集会参加、講演等にかかる出張が全て取りやめになり、大きな残額が生じた。2021年度は解析的整数論の研究集会を4日の日程で代表者として開催することを計画している。オンライン形式で開催する場合はコンピュータなどの必要な機材を購入する費用に、対面形式で開催する場合は本研究に関連する講演者の旅費に充てたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] デデキント和の相互法則の一般化について2020

    • Author(s)
      赤塚広隆
    • Organizer
      第65回代数学シンポジウム
    • Invited

URL: 

Published: 2021-12-27  

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