2020 Fiscal Year Research-status Report
偏極トーリック多様体の定義方程式と格子凸多面体の研究
Project/Area Number |
19K03394
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尾形 庄悦 東北大学, 理学研究科, 准教授 (90177113)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 代数学 / 代数幾何学 / トーリック多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
非特異3次元射影的トーリック多様体について、「非特異射影的トリック多様体が射影正規的に埋め込まれている時、その定義イデアルは2次生成か?」というSturmfelsの問題には、3次元であっても、まだ確定した結果がない。我々は、この問題を「多様体は2次方程式の共通零点か?」と弱めて、この問題の解決に向けた研究をしている。前年度には、多様体の超平面切断の随伴束が負である場合の解決のアイデアを得て、日本語の報告書を作成した。今年度は、これを英文の論文にまとめて、プレプリント・サーバーに載せた。 Toric 3-folds defined by quadratic binomials, arXiv:2004.00055. さらに、学術雑誌に投稿した。 新型コロナの感染拡大により、研究集会の開催も半年間行われず、大学院生の研究指導も新たな形を探さなければならず、課題研究を実行することが困難であった。10月からは、リモートでの研究集会も開かれ、新たに購入したパソコンが役に立った。ただ、研究連絡にも行けず、旅費の消化が全くできなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染拡大により、出張が禁止されていることと、研究集会の開催が縮小されているので、研究成果の発表に機会が失われ、他の研究者たちとの研究打ち合わせによる刺激が足りなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度も新型コロナの感染拡大が収まるまでに時間がかかると思うので、手間のかかる授業の合間に時間を作って、当初の計画通りに、多様体の超曲面切断の随伴束が正だが巨大でない場合の研究を続けて、この場合の解決を目指す。できれば、研究集会に出席して、成果を発表したい。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大により、海外と国内の研究集会が中止され、どこの大学や研究所にも出張できなかった。経費の費目のほとんどが旅費なので使用できなかった。
|