2021 Fiscal Year Research-status Report
K3 modular functions and hypergeometric period differential equations
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19K03396
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
志賀 弘典 千葉大学, 大学院理学研究院, 名誉教授 (90009605)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保型形式 / K3 曲面 / 周期微分方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請時の、研究計画調書 1.3 にターゲット、戦略、工程表を述べた。その中で (a) に挙げた孤立特異点の変形から生じる保型函数の研究が最も重要な主題であった。これに関して、2021年度公表の2編の論文 (1) Geometric Interpretation of Hermitian Modular Forms via Burkhardt Invariants, (2022 年、 Transformation Groups 誌、永野中行(金沢大)と共著) (2) On Kummer-like surfaces attached to singularity and modular forms,(2022 年、Mathematische Nachrichten 誌、永野中行(金沢大)と共著)で成果を発表し、さらに対面型研究集会において (3) 「Mark 付き K3 曲面族の GKZ 周期微分方程式的接近」の表題で、志賀が、主にこの論文の内容に関して講演を行なった。 この成果は、当初の計画とは異なる結論に至ったが、それは、基礎となる米国研究者の先行論文の結論に、誤りがあることを筆者が発見し、1年に渉るその訂正作業から新しい事実が見つかったためである。それは、既に塩田および馬正平によって知られていた、クンマー曲面の対合に由来する被覆関係の性質の大幅な拡張を導くものとなった。他の研究テーマに関しても (b) に関しては、すでに前年度に結果(*) An explicit Shimura canonical model for the quaternion algebra of discriminant 6 (2020, RIMS Kokyuroku 別冊)を得た。(c) に関しては、部分的な考察は積み上げたが、公表に値する成熟した結果には至っていない。今後の展開を図るつもりである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初3年計画のプロジェクトであったが、研究の展開そのものでは、実績概要欄に述べた如く、概ね計画通りの成果が得られた。一方、成果の発表という点では、新型コロナ・ウィルスの感染拡大の影響があり、十全な形では、世界の学会への周知が果たされたとは言えない状況であった。令和4年度までの、プロジェクトの延長をお認めいただいたので、これを利用して斯界に自らの成果を喧伝し、併せて、プロジェクト研究そのものの内容のさらなる充実を図りたい。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度がプロジェクトの最終年度となるので、過去3年間で得られた成果をさらに充実させ、発表できる形に整えたい。 また、今年度は、対面の研究集会も、世界各地で開催の予定が伝えられているので、これらの成果を講演発表して、世に知らしめるよう努力したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナ・ウィルスの蔓延により、対面の研究集会での発表および討議、および海外研究者との討議、共同研究の機会が減少し、これに伴う旅費、物品費の支出が滞ったため。 R 3 年度に計画していたこれらの活動を、新年度に繰り延べて展開する計画である。
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