2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K03413
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松本 圭司 北海道大学, 理学研究院, 教授 (30229546)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 相対ねじれホモロジー / 相対ねじれコホモロジー / 超幾何関数 / 超幾何微分方程式 / モノドロミー表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
パラメーターが (1/2,1/2,1) の超幾何微分方程式に関する Schwarz 写像の逆写像は、SL(2,Z) のレベル2の主合同部分群Γ(2) の作用に関して不変な複素上半平面上の関数となり、それはλ関数と呼ばれている。その関数は、 2つのテータ定数の4乗の比で表示される。パラメーターが (1/2,1/2,1) の超幾何級数の変数にλ関数を代入した関数は、あるテータ定数の2乗と一致するという Jacobi の公式が古典的に知られている。 パラメーターが (1/4,3/4,1) の超幾何微分方程式に関する Schwarz 写像とその逆写像を考察することにより、Jacobi の公式の類似公式を得ることができた。その公式において、上半空間の変数を2倍にした場合に、関数たちの変化を追跡することで、超幾何関数がみたす変数変換公式を与えた。そしてこの公式から2つの拡張された平均を定義して、これらの平均を繰り返し行うことで得られる極限の表示公式を与えた。それらの結果は以下のページで公開されている。 http://arxiv.org/abs/2202.11856 パラメーターが (1/12,5/12,1) と (1/6,1/2,1) の超幾何微分方程式に関する Schwarz 写像とその逆写像を考察することで、SL(2,Z) と SL(2,Z)とΓ(2)のある中間群の作用に関して不変な複素上半平面上の関数を構成し、Jacobi の公式の類似公式を得ることができた。これらの公式を組み合わせることで、超幾何関数がみたす関数等式を与えた。それらの結果は以下のページで公開されている。 http://arxiv.org/abs/2203.07617
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の流行拡大のため、この研究費の申請書を作成した時点で予定していた対面形式による研究集会・セミナー、および研究連絡がほとんど実施(または参加)できなかった。また、本来ならば研究活動に向けられるエフォートの多くをオンライン講義の準備へ回すことになってしまった。講義の定期試験だけでなく大学入学試験でも、新型コロナウィルス感染防止対策のために、これまでは行っていない用務を多く実施することになった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の流行状況を的確に把握して、対面形式で研究連絡を行う。流行状況が収まっているならば、研究集会やセミナーを参加者数を少なくしたり、オンライン形式を併用したハイブリッド形式で実施する。そのために必要となる機器やソフトウェアを配備する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の流行拡大のため、予定していた対面での研究集会・セミナーおよび研究連絡は、ほとんど実施(または参加)できなかった。 新型コロナウィルス感染症の流行状況を的確に把握して、対面形式で研究連絡を行う。流行状況が収まっているならば、研究集会・セミナーを参加者数を少なくしたり、オンライン形式を併用したハイブリッド形式で実施する。そのために必要となる機器やソフトウェアを配備する。
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Research Products
(1 results)