2020 Fiscal Year Research-status Report
Weyl groupoids, generalized quantum groups, and related graph theory
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19K03420
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山根 宏之 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (10230517)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 一般化された量子群 / リースーパー代数 / ホップ代数 / ワイル亜群 |
Outline of Annual Research Achievements |
一昨年に一般化された量子群の典型的指標公式を得る事が出来た。その結果を学術論文に投稿し無事2021年度1月に出版された(電子版は2020年10月に出た)。1977年にKacはA-G型スーパーリー代数の典型的単純加群のワイル型の指標公式を導入した。上記の結果はその公式のq類似である。一般化された量子群はA-G型スーパーリー代数のq類似や多変数量子群も含む概念であることもあり典型的指標公式の定式化が多少困難であった。私が2018年の共著論文で得た一般化された量子群の中心のHarish-Chandra型公式を用いて概ね元々のワイル型の指標公式の証明の議論を用いて証明を得た。 一般化された量子群のワイル亜群のケーレーグラフのハミルトン閉路の存在を示すことが出来た。そのプレプリントをプレプリントサーバーArXivにて公表した。私は2008年にHecknebergerとの共著論文でワイル群の拡張であるワイル亜群を導入した。有限ワイル亜群はCuntz-Heckenbergerによって2015年に分類された。有限コクセター群のケーレーグラフのハミルトン閉路の存在性は1989年にConway-Sloane-Wilksによって示された。その議論を用いて証明を得た。一般化された量子群についてはディンキン図形の階数が3の場合にループとなる場合があり、階数が3の場合は統一的な方法ではなく個々の場合を丁寧にみることによってハミルトン閉路を得た。階数4の場合はコンピュータによりハミルトン閉路を得た。階数が5以上の場合はハミルトン閉路の存在性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一般化された量子群の典型的指標についての論文が無事に出版された。2019年10月に学術雑誌に投稿し、2019年12月に査読結果が来て、大幅な修正を求められ、2020年3月に再投稿を行い、2020年5月に再査読結果が来て再修正稿を送り受理された。一般化された量子群のワイル亜群のケーレーグラフのハミルトン閉路の存在については、当初、低ランクの場合が出来ればいいと考えていたが、論文を作成中に高ランクの場合にも示すことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
A1型多変数アフィン量子群Uのセール関係式についての論文を作成する。qが1のべき根であってセール関係式のみで定義されるUの正部分U+のあるウエイト空間がqが1のべき根でない場合に比べて次元が大きくなることをグレブナー法を用いた直接計算で示す。この研究を始めた当初は正標数の体上のA1型多変数アフィンリー代数と似ていることを期待したが計算を進めるうちに全く違うようであることが判明した。 一般化された量子群のワイル亜群のケーレーグラフのハミルトン閉路の論文の投稿を目指す。 楕円型スーパーリー代数の有限個のセール型の定義関係式をワイル亜群の手法により見つける。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響によって出張旅費を使う機会があまりなかった。次年度は、図書の購入、プリンターの購入やデスクトップ型パソコンの購入を予定する。
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Research Products
(3 results)