• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

Mordell-Weil Groups of elliptically-fibered Calabi-Yau manifolds

Research Project

Project/Area Number 19K03427
Research InstitutionChuo University

Principal Investigator

鍬田 政人  中央大学, 経済学部, 教授 (00343640)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
KeywordsCalabi-Yau多様体 / 楕円ファイブレーション / Mordell-Weil群 / K3曲面
Outline of Annual Research Achievements

本研究の主目標は,楕円Calabi-Yau多様体,すなわち楕円ファイブレーションをもつCalabi-Yau多様体で3次元以上であるものについて,そのMordell-Weil群およびWeil-Chatelet群をK3楕円曲面の場合と対比させて理解することである.令和元年度は,まず理論物理学者が興味を持つ対象がどのようなものかを詳しく調べることから取り組んだ.超弦理論のうちのF-理論においてCalabi-Yau楕円多様体のMordell-Weil群に物理的な意味が見いだされて以来,理論物理学者の間でこの方面の研究が盛んに行われているが、令和元年7月にスウェーデンで行われた国際研究集会「String-Math 2019」でもこの傾向は変わっていないことを確認した.Calabi-Yau多様体の大きな特徴として,1つの多様体に複数の同型でない楕円ファイブレーションの構造を持つことがあるが,理論物理学者はその点にも興味を持っているようで,以前に行ったK3曲面上の楕円ファイブレーションの分類の手法がどれくらい通用するかを模索した.
一方,元々の興味である,楕円ファイブレーションを通じてCalabi-Yau多様体の有理点の多寡を調べるという問題についても,新たな試みを行った.楕円曲線Eの3次巡回拡大上定義された点は,K3曲面の一種である一般化Kummer曲面の有理点と結びついるが.この事実は5次巡回拡大上の点と4次元Calabi-Yau多様体である一般化Kummer多様体の有理点と結びつく.以前は全くお手上げであったこの問題について,最近の研究の進展を踏まえて新たな試みを行い,その成果を京都大学数理解析研究所の集会で発表した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

楕円曲面のMordell-Weil群の研究においては,曲面の交点形式に由来する格子の構造が本質的に有用であった.これを楕円Calabi-Yau多様体に拡張を試みることは自然な発想でり,これまでも様々な取組がなされている.令和元年度には,まずこれを再検証し,我々の興味ある対象に限っても部分的な拡張が出来ないかを模索しが,壁はやはり厚いというのが実感であった.
また,令和2年2月以降は新型コロナウイルス感染症の影響で研究集会の延期・中止が相次いだため,予定していた研究活動に大きく制限がかかり,思うように研究が遂行出来なかった.

Strategy for Future Research Activity

令和2年度は,新型コロナウイルス感染症の影響で移動が制限され,研究集会なども予定通り開催されず,研究遂行の方針の変更を余儀なくされる.そこで,今年度は楕円Calabi-Yau多様体の具体的な例をなるべくたくさん収集し,それらのMordell-Weil群等を計算するなどして多数のデータを蓄積することに主眼を置きたい.また,昨年度にはあまり手が付けられなかったWeil-Chatelet群の研究にもなるべく早く着手したい.
一方,移動制限のため,各種の定例セミナーがオンラインで開催されており,一部では遠隔からも参加可能となっている.そこで、このようなセミナーに積極的に参加し,これまで直接話を聞くことが難しかった研究者の発表を聞いたりして本研究にかかわる多くの知見を得たいと考えている.

Causes of Carryover

(理由) 新型コロナウイルス感染症の影響で,年度末に予定していた研究打合せ等の旅費の出費が少なくなった.
(使用計画) 令和2年度も,移動の制限に伴い,研究集会の中止・延期が見込まれ,旅費の出費が少なくなる可能性がある.その分,具体例のデータの蓄積に注力したいので,そのための大規模な数式処理を行うコンピュータと最新の数式処理プログラムを必要に応じて導入することを検討している.

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Presentation] Rational points on generalized Kummer varieties2019

    • Author(s)
      鍬田 政人
    • Organizer
      高次元代数多様体の有理点
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi