2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K03432
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
尾崎 学 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80287961)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 岩澤理論 / Galois群 / 非Abel拡大 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度に得られた研究実績は以下の通りである: (1)総実代数体k上の全円分拡大k(μ)/kにおいて、K上の最大不分岐アーベル拡大のガロワ群をX(k)とするとX(k)は副有限Gal(k(μ)/k)加群の構造を持つ.このX(k)がkのデデキントゼータ函数を完全に決定することを示した.つまり, 有理数体の全円分拡大との共通部分が有理数体であるような総実代数体kとlに対して,X (k)とX(l)がGal(Q(μ)/Q)加群として同型であればkとlのデデキントゼータ函数は一致する.これは有限体上の1変数代数函数体におけるWeilの定理の代数体における類似と見なせるものである. (2)有限次代数体上の有限生成pro-p-拡大において,その中間体達の類数の非p部分がp進的に収束することを示した.これは吉崎-植木によってZ_p-拡大の場合に知られていた事実の一般化である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス流行により研究活動が制限されたため.
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Strategy for Future Research Activity |
研究集会やセミナーが対面で再開されつつあるので,関連する研究者のと討論をより積極的に行い,研究情報の収集に努める.また,オンラインによる研究交流も活発化させる.
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Causes of Carryover |
コロナウィルス流行により対面での研究集会やセミナー、研究打ち合わせができなくなったため,旅費の使用ができなかったた、止むを得ず次年度使用額が生じた。2022年度は対面での研究活動が徐々に再開されつつあるので,積極的に研究集会・セミナー参加などの研究活動を行うための旅費として使用する.
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