2019 Fiscal Year Research-status Report
導来代数幾何と双変理論、射空間のトポロジーとその周辺に関する位相幾何的総合研究
Project/Area Number |
19K03468
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
與倉 昭治 鹿児島大学, 理工学域理学系, 名誉教授 (60182680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中岡 宏行 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (90568677) [Withdrawn]
石田 裕昭 鹿児島大学, 理工学域理学系, 助教 (00722422)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 導来代数幾何 / bivariant theory / algebraic cobordism / rational homotopy theory / characteristic class / poset-stratified space |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は大きく2つある。代数的側面としては、申請者のoriented bivariant theory OB(X->Y)は合成射 fh がsmooth morphism となるようなproper morphism h の類達で生成される自由アーベル群であるが、導来代数幾何を用いたT. Annala氏(British Columbia大学)の最近の結果をヒントに, 導来代数幾何を用いて, Lee-Pandharipande のcobordism Ω_*,r(X)の双変理論版BΩ_*,r(X->Y)を構成すること, 及び導来代数幾何を用いてcobordism bicycle of vector bundles を定義し, 双変K-理論的な双変理論Ω(X,Y)を構成すること、等である。また、位相的側面としては、poset-stratified space の構造をもつ射空間hom_C(X,Y) あるいは、その部分空間や関連する空間や話題について位相幾何学的研究をする事である。以下に主な研究成果をあげる。 (1)代表者のoriented bivariant theoryでtargetを固定したS-スキームに対するalgebraic cobordismを構成した。 (2)Annala氏との共同研究で、Lee-Pandharipande のalgebraic cobordismの双変理論版を構成した。 (3)Baum-Fulton-MacPhersonのTodd類の自然変換をcobordism bicycle of vector bundles を射とするようなカテゴリーに拡張した。 (4)有理ホモトピー論でよく知られているHilali予想に関して積空間をとれば予想が常に成り立つことを証明した。更に、この研究成果を発端に、混合ホッジ多項式のホモロジー版とホモトピー版の比較を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Annala氏との共同研究でLee-Pandharipande のalgebraic cobordismの双変理論版の構成に成功したことや、射空間hom_C(X,Y) のposet-stratified spaceの構造の研究の過程において代数幾何で良く知られている混合ホッジ多項式の研究へ発展したこと(特に、ホモトピー群の混合ホッジ構造の研究に発展したこと)などから、研究はおおむね順調である、と判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
Annala氏との共同研究で副産物として得られたprecobordim theoryについて更なる研究を進める。poset-stratified space の構造の研究の過程で、積空間をとるとHilali予想が常に成立することをPoincare多項式のホモロジー版とホモトピー版を考えることにより証明する事ができた。この意外な成果を踏まえ、Anatoly Libgober氏との共同研究で混合ホッジ多項式のホモロジー版とホモトピー版の比較の研究をさらに押し進める。また、cobordism bicycle of vector bundles を用いた双変K-理論的な双変理論Ω(X,Y)の研究も押し進める。
|
Causes of Carryover |
出席予定の研究集会等が新型コロナ感染拡大の関係で全て中止となったため、科研費を使用する事ができなくなった。今年度の適切な時期に、海外出張ないし海外からの招聘に使用する予定である。しかしながら、新型コロナ感染拡大の影響でそれが実行できない場合は、国内出張ないし国内招聘などに使用する予定である。
|