2021 Fiscal Year Research-status Report
ねじれアレキサンダー多項式を中心とした双曲多様体の不変量の研究
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19K03487
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
合田 洋 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60266913)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 結び目 / ねじれアレキサンダー多項式 / アレキサンダー多項式 |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請書に記載した5つの研究目的のうち,本年度は(II)ねじれアレキサンダー多項式のねじれゼータ関数を用いた表示,ファイバー結び目の場合のねじれレフセッツゼータ関数を用いた表示,(V)錐多様体を含む双曲多様体の体積表示,について主に研究を行った.本年度も新型コロナウイルスのため,研究のための出張が行えず,オンラインによる研究集会での発表や研究打ち合わせとなった. (II)については昨年度までに得られた結果とその展望を東京工業大学,東京女子大学,大阪市立大学の研究セミナーにて講演させていただきレビューを受けることができた.様々な観点からご意見をいただけたので今後の研究に役立てたい. (V)については,錐多様体の体積表示という最終目標までは到達できなかったが,錐多様体の幾何学的構造とねじれアレキサンダー多項式の関係を探るための糸口を発見することができた.これは研究協力者である森藤孝之氏との共同研究である.この結果については,9月28日に東京工業大学で行われたトポロジーとコンピュータという研究集会,および10月5日の東大数理トポロジー火曜セミナーにて講演しレビューを受けることができた.そして,Twisted Alexander polynomials, chirality, and local deformations of hyperbolic 3-cone-manifolds というタイトルの論文にまとめ現在専門誌に投稿中である. さらに,3月17日に山梨大学,群馬大学,上越教育大学,慶応大学,前橋工業大学の方達とオンラインセミナーを行い,その後の研究について意見交換を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までに得られた研究結果について,zoom開催ではあるが,様々な大学で行われたセミナーにて講演しレビューを受けることができた.研究協力者である森藤孝之氏のおかげで,錐多様体のねじれアレキサンダー多項式について新しい知見を得ることができ,それをまとめて論文にすることができた.この研究結果を東京工業大学と東京大学でのセミナーで講演させて頂く機会があり,レビューを受けることができた.その後の展開について関東のいくつかの大学に所属する研究者の方々と,zoom開催ではあるが,セミナーを開催し議論することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの状況が好転し出張可能になれば,5月に京都大学数理解析研究所で開催される「Intelligence of Low-dimensional topology」や8月に北見工業大学で予定されている第69回トポロジーシンポジウムなどに参加し,関連する研究の最新情報を収集したい.もし新型コロナウイルスの状況がこれまでと変わらないのであれば,昨年度までに拡充したweb会議の設備を使い最新研究情報の収集や新しく得た知見のレビューを受けたいと考えている.またこれまで同様,コンピュータを使った計算機実験に基づく考察を続ける予定である. 2023年3月にはコロナウイルスの状況が好転すると期待し,オーガナイザーとして日本大学での国際研究集会を企画している.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス蔓延のため,参加予定していた研究集会が中止もしくはzoom開催になり,予定していた出張旅費や謝金が使われなかった. 本年度同様次年度も新型コロナウイルスにより研究集会での最新研究情報の収集や研究発表にかなりの影響が出そうである.いつまでこの状況が続くかわからないので,これまでに拡充したweb会議用の機材を活用し研究活動を続けることを考えている.また2023年3月にはコロナウイルス状況が好転すると期待し,オーガナイザーとして国際研究集会を企画している.
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Research Products
(6 results)