2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K03507
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Research Institution | Kurume Institute of Technology |
Principal Investigator |
松浦 望 久留米工業大学, 工学部, 教授 (00389339)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 弾性棒 / 離散弾性棒 / 弾性曲線 / 離散弾性曲線 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的のひとつは、良い性質をもった離散曲線の構成方法を可積分系の観点から研究することである。当該年度はユークリッド空間内のキルヒホフ弾性棒と離散キルヒホフ弾性棒がそれぞれ楕円テータ関数によって明示的に構成できることを示した。以下その内容を述べる。空間内のキルヒホフ弾性棒は、オイラーの弾性曲線を一般化したもので、一次元弾性体の代表的な数理モデルである。1980年代以降の木田重雄 (DOI: 10.1017/S0022112081000475) や鶴秀生 (DOI: 10.1143/JPSJ.56.2309) やランガーとシンガー (DOI: 10.1137/S0036144593253290) らの研究により、キルヒホフ弾性棒は楕円関数によってその形状が明確に記述されることが知られている。これをキルヒホフ弾性棒の明示公式と呼ぶ。一方、1990年代に始まった離散可積分幾何の流れの中で、ボベンコとスリス (DOI: 10.1007/s002200050642) は、キルヒホフ弾性棒の可積分な離散モデルとしての離散キルヒホフ弾性棒を定義した。本研究では離散キルヒホフ弾性棒の明示公式を構成し、離散キルヒホフ弾性棒の中心線の頂点の座標を、楕円テータ関数を用いて具体的に書き下した。離散キルヒホフ弾性棒の明示公式は、特別な場合として、ユークリッド空間内の離散弾性曲線の明示公式、およびユークリッド平面内の離散弾性曲線の明示公式を含んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに研究が進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
離散modified KdV方程式によって統制されるユークリッド平面内の離散曲線の等長変形について、リーマンのテータ関数を用いて明示公式を構成する。
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Causes of Carryover |
昨年度国際会議出席のための旅費が嵩んだ影響により、今年度購入を予定していた物品(ノート型コンピューター)が買えなくなったため、助成金の一部を次年度に繰り越し、 次年度分の助成金と合わせて、次年度に当該物品を購入する。
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