2023 Fiscal Year Annual Research Report
開リーマン面のモジュライを用いた多変数関数論の新展開
Project/Area Number |
19K03522
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
濱野 佐知子 京都産業大学, 理学部, 教授 (10469588)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 解析学 / 複素解析 / 多変数関数論 / 擬凸領域 / リーマン面 / モジュライ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では領域の擬凸性の影響による剛性定理を定式化し、その応用として種数正の開リーマン面の擬凸変動に対する同時一意化定理を改良・拡張することに挑む。本年度得られた研究成果は次の通りである。 1.ファイバーが有限種数正の開リーマン面からなる滑らかな2次元擬凸領域の剛性を、開リーマン面と与えた方向ベクトルから定まるあるスパンによって特徴付けた。そのサーベイ論文が査読付論文として受理された。 S.Hamano: Directional moduli and pseudoconvexity (accepted: 17 July 2023) The conference in the honour of 65th birthday of Athanase Papadopoulos entitled `Essays on geometry` (Birkhauser/Springer). 2.柴雅和氏との共同研究で、種数2以上の有限種数標識付き開リーマン面が、ジーゲル上半空間上の点を一意に定めることを明らかにした。また、種数2以上の有限種数標識付き開リーマン面から、同じ種数の閉リーマン面への等角埋め込み全体を考え、その全体がジーゲル上半空間上でどのような集合になっているかを特徴付けた。得られた研究成果を論文としてまとめて投稿した。S.Hamano and M.Shiba: The period matrices of an open Riemann surface and its closings in the Siegel upper half space (submitted). 3.オーバーヴォルファッハ数学研究所や葉山シンポジウムなど国内外の研究集会で得られた成果を発表した。S.Hamano: Subharmonicity of a span associated with the moduli disk, Mathematisches Forschungsinstitut Oberwolfach Report (Oberwolfach Workshop 2331).
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