2022 Fiscal Year Research-status Report
高次元複素および非アルキメデス的力学系のモヂュライと無理的中立周期系の解析的研究
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19K03541
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥山 裕介 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (00334954)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 複素力学系 / 非アルキメデス的力学系 / モヂュライ / 無理的中立周期系 |
Outline of Annual Research Achievements |
Parabolic bifurcation loci in the spaces of rational functions, Nonlinearity, Vol. 35, No. 11, 5938-5962, 2022においては、2d-2次元射影空間スキームの超曲面補集合とくにアフィンスキームとして得られる一変数d次有理関数の空間および射影直線の射影座標変換による各有理関数の共役類のなすやはりアフィンスキームとして得られる複素力学系モヂュライにおける放物分岐部分の定義関数を乗数多項式の円分終結式により書き下した。An a priori bound for rational functions on the Berkovich projective line. Journal de theorie des nombres de Bordeaux, Vol. 34, No. 3, 719-738, 2022においては、非アルキメデス的力学系に対し潜在的良還元の非存在の下でそのBerkovichファトウ集合上でのアプリオリな大域的非線型性を定量的に確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
複素力学系のモヂュライにおける放物分岐部分の具体的構造および非アルキメデス的力学系における大域的な定量的非線型性に関する二、三の研究成果を通じて、複素力学系のモヂュライと非アルキメデス的力学系の無理的中立周期系の性質の理解が順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和四年度に得られた結果を基にして、引き続き複素力学系の研究者のみならず、国内およびアメリカ、フランス、イギリス、イタリア、フィンランド等の非アルキメデス的力学系、擬正則力学系、実力学系、モヂュライ理論、代数的整数論、算術幾何、代数幾何、複素幾何の研究者らと交流しながら、複素および非アルキメデス的力学系の解析的研究を通じて力学系モヂュライと無理的中立周期系の定性的および定量的性質の理解を目的として研究を推進する。
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Causes of Carryover |
複素力学系、非アルキメデス的力学系、代数幾何、モヂュライ、計算機代数関連の図書および関連する数値計算と数式処理のための計算機と周辺機器を購入する必要があるため。
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