2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K03599
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 敏康 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (40193049)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 整列性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、反映的順序数をモデルに持つ集合論の証明論を完成させて論文を投稿し受理された。同時にそこで用いられた順序数体系の整列性の証明も行なった。以前にこの集合論の証明論は有限的方法とordinal diagramsによって与えたが、今回の証明はW. Buchholzによるoperator controlled derivationsに基づいている。そこでの順序数の体系は高次のマーロ作用その内部での繰り返しという手法による。この手法は以前にordinal diagramsの整列性証明から抽出したものである。また整列性の証明は、やはりBuchholzによるmaximal distinguished classによっている。 またFernandez-Duque, S. Wainer, A. Weiermannと共著で論文を出版した。内容はGoodstein列の急成長関数を用いた拡張に関するもので、その停止性はATR_{0}から独立な命題である。言い換えれば可述的な方法ではそれを証明することができない。 さらに順序数解析に関する本の執筆を完成させた。近日中に刊行の予定である。その中でParis-Harringtonの結果で用いられた組み合わせ論的命題を対角識別不能列として取り出し、その存在の独立性を純粋に証明論的に行なった。また不動点の存在を無限の証明におけるカット消去から導き、同時に順序数上の正則関数の微分の存在の証明論的強さを確定した。その証明も無限の証明のカット消去などを用いた分析に基づいている。詳しく言えば、重要な点は、カットの無いある順序の整列性の無限の証明から、その順序から順序数への埋め込みを抽出する手法を用いている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数年前から継続してきた2冊の本の執筆が本年度でほぼ終わり、その合間に研究を続けている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はstable ordinalsを持つ集合論の証明論を作っている。
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