2023 Fiscal Year Annual Research Report
A study of combinatorial problems caused by the crossing of chords
Project/Area Number |
19K03607
|
Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
中上川 友樹 湘南工科大学, 情報学部, 教授 (20386890)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 幾何グラフ / コードダイアグラム / 三角形分割 / ヤング図形 / 増大木 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度から引き続いて「コードダイアグラム(共有端点を持たない弦の集合)における交差の展開」で現れる構造と,他の組合せ構造との間に成り立つ関係を調べた.以下ではI={1,…,n-1}の分割I=I0∪I1∪Lを考える. (1) 0-1ヤング図形とは,各箱が0または1を含むヤング図形である.整数の分割a=(n-1,…,1)に対応する階段状ヤング図形を考える.先述の分割I=I0∪I1∪Lについて,タイプ(I0,I1.L)の階段状0-1ヤング図形とは,i∈I0ならば第i行は偶数個の1を含み,i∈I1ならば第i行は奇数個の1を含み,i∈Lならば第i行は1を含まない,を満たすものである. (2) n+1個の頂点を持つ増大木Tとは、頂点集合が{0,1,…,n}であり,Tの各有向辺(i,j)が0≦i<j≦nを満たすものである.増大木Tの頂点iについて,iから出ている有向辺の本数をiの次数という.先述の分割I=I0∪I1∪Lについて,タイプ(I0,I1.L)の偶奇増大木とは,i∈I0ならばiの次数が偶数,i∈I1ならばiの次数が奇数,i∈Lならばiは葉,を満たすものである. (3) コードダイアグラムは共有端点を持たない弦の集合である.コードダイアグラムEに含まれる交差を次々と展開していくことにより、結果として非交差コードダイアグラムの重複集合が一意に決まる.この重複集合の位数をEの展開数と呼ぶ.ここで先述の分割I=I0∪I1∪Lについて,n-1本の弦を持つコードダイアグラムE(I0,I1.L)を具体的に構成することができて,次の対応が成り立つ. 定理.与えられた自然数n, 分割I=I0∪I1∪Lについて,次の3つの数値は互いに等しい. (1)タイプ(I0,I1.L)の階段状0-1ヤング図形の個数 (2)タイプ(I0,I1.L)の偶奇増大木の個数 (3)コードダイアグラムE(I0,I1.L)の展開数
|