2023 Fiscal Year Annual Research Report
シュレーディンガー方程式および波動方程式の非線形性同定逆問題の研究
Project/Area Number |
19K03617
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
渡邊 道之 岡山理科大学, 理学部, 教授 (90374181)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 散乱理論 / 逆問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度:量子力学における多粒子系の逆散乱問題の数学的な進展を目指し、新たな手法の開発に焦点を当てました。具体的には、ハートリー近似法と高エネルギーボルン近似法を用いて、空間2次元の場合に適用することに成功しました。この成果は、従来の手法では困難だった問題の解決に寄与し、量子力学における逆散乱問題の理解を深める重要なステップとなりました。 研究期間全体:非線形性を観測データから同定する逆問題の数学的研究に取り組みました。以下の具体的な成果が挙げられます。 1. 非線形波動方程式の解の低振幅展開法の開発:この手法を用いて、非線形波動方程式の解をより正確に解析することが可能になりました。 2. 非線形シュレーディンガー方程式に対する高エネルギーボルン近似法の適用:この新しい手法により、非線形シュレーディンガー方程式の解の解析が進展し、非線形性の再構成において従来よりも高い精度で再構成公式の導出が可能となりました。 これらの成果は、圧電体の利用技術の進展や原子構造の解明に寄与する可能性があります。例えば、ライター、ソナー、スピーカーなどの技術における圧電体の応用に役立つだけでなく、原子構造の解明においても新たな知見を提供することが期待されます。今後は、より多様な数理モデルに対してこれらの手法を検証し、応用範囲を広げる予定です。 本研究は、量子力学における逆散乱問題および非線形性の同定に関する逆問題の数学的研究において重要な進展を遂げました。最終年度では、ハートリー近似法と高エネルギーボルン近似法を空間2次元の場合に適用する新手法を開発し、研究期間全体を通じては、非線形波動方程式および非線形シュレーディンガー方程式に対する新しい解析手法を確立しました。これらの成果は、圧電体の利用技術や原子構造の解明に寄与するだけでなく、今後の数学的研究の発展にも大きな影響を与えると期待されます。
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Research Products
(3 results)