2020 Fiscal Year Research-status Report
study on discrete point sets to produce new applications of lattice theory and algebraic computation
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19K03628
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富安 亮子 (大石亮子) 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 准教授 (30518824)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | パッキング / 代数の応用 / 数論の応用 / Markov spectrum / 自己相似 / 準結晶 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、九大のSENTAN-Qという研修のために生じた事情により、香港大のBen Kane氏および、RAとして雇用した博士課程仮定学生のGraiff-Zuita氏との海外共同研究として実施することになった。また2名のパートタイムの研究補助員を雇用した。結果として、計画には大きな進捗があった。上記2名との共著論文を間もなく投稿できる他、2月九大に発明届を提出した。 具体的には新たなパッキングの理論・手法を構築し、応用にあたって重要な理論を完成させた。特に、実解析的リーマン面を貼り合わせて得られる様々な曲面に加え、2次元以上の一般次元においても適用可能であること、生物の成長モデルが得られることを示した。 関係する分野は数論を含む代数、偏微分方程式、リーマン幾何、数理生物学と関係する分野は多岐にわたる。2020年度は純粋数学の論文として厳密性を確保しつつ研究を完成させることを目指した。今後はIFの高いジャーナルに掲載されることと、今年の論文に書ききれなかった部分の執筆が主な目標になる。今年はかなりの量の研究結果が得られており、特に、生物以外の他分野にも派生すると考えられる良い結果がある。 また昨年度はEBSDのab-iniito indexingの新規手法およびソフトウェアに関わる(株)日本製鉄との共同研究論文がアクセプトされた。この研究を含む近年のab-initio indexingの研究に関してIOCC2020において招待され、研究紹介を実施した(ただしオンラインでの実施となり、通常の形式での講演は実施されなかった)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
学内の要請で他研究の予定を変更して、本研究を進める必要が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の予定として、上記の共著論文の完成、2月提出した発明届を介して企業との共同研究や他分野連携を進めること、共著論文に記載できなかった研究結果について論文をまとめることを行う。できれば数学分野のみではなく、サイエンス分野においても、パッキング・数の幾何の応用の嚆矢となるような論文をまとめたいと考えている。
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Causes of Carryover |
本年度はほぼ出張が実施できなかったため、今年度は繰り越しが必要となった。理論的研究が一段落して、応用が実施できるところまで研究が進んだので、来年度は、実装(コード開発)に重点的に予算を使用する予定である。
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