2019 Fiscal Year Research-status Report
Applications to the topological computation for coupled network dynamical systems of Large degrees of freedom
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19K03644
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
岡 宏枝 (國府宏枝) 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20215221)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 力学系 / 位相的計算理論 / モース分解 / 大域的構造 / パーシステント・ホモロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の実績は以下のとおりである:1) switching sysytem は生命科学で扱われる生体分子の制御ネットワーク結合系を区分線形な常微分方程式系とその連続系への摂動として捉え、数学的な性質を抽出したものである。研究代表者たちは、今までの科研費研究で研究し、かなり広範囲のものに適用できるようにした。この結果は、iciam のmini symposiumで発表したが、このmini symposiumでは、共同研究者3名で、制御ネットワーク結合系の実際のデータを扱うことも考慮して、より広いregulartory networkに対して、新しい視点を与えたものである。 2) 平岡、井本たちは観測による遺伝子データから、遺伝子制御ネットワークの推定、同定を行う研究を初めており、このセミナーに参加したが、この手法と、我々(K.Mischaikow, T.Gedeon, H.Kokubu)の手法を使い、ネットワーク構造とそれが持ちうるダイナミックスの情報を引き出すアイデアが議論された。このより広い適用を進めていくことを考えている。また、この手法は、Topological data analysisで使われるpersisitence homology などの概念とも関係があり、この繋がりについても考えている。 3) Chih-Wen Shih , Tseng Jui-pinらと遺伝子ネットワークの結合力学系の同期について、プロジェクトを始めた。これは、Mochizuki, Fiedlerたちと共同研究した「Morse decomposition of regulatory network via its determing nodes」のアイデアをいくつもの同じネットワーク系が結合した場合に、より精密な結果が得られないかを探るものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題:大自由度ネットワーク結合力学系のための位相的計算理論の整備と応用は、平成28年度から令和元年の「生命科学におけるネットワーク結合力学系の大域的構造解明のための位相的計算理論」を集大成する形で初めており、そちらの遅れが影響した。今現在も新型肺炎の影響で3ヶ月ほど滞っている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要にあるように、大自由度ネットワーク結合力学系に対するアイデアは、いくつかあり、今後できるだけ早くこれらを進めるつもりである。共同研究者が海外であるため、状況を把握するのが、多少困難であるが善処したい。新しいアイデアはいくつかあるので、できるだけ早く進めていく。ただ、共同研究者は海外に多いので、covid-19の状況が大きく影響する可能性が大きい。zoom, teams skype等のオンラインの共同研究も考えている。
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Causes of Carryover |
現在までの進捗状況にも書いたが、本研究は平成28年度から令和元年の’生命科学におけるネットワーク結合力学系の大域的構造解明のための位相的計算理論”を集大成する形で初めており、そちらの遅れが影響した。昨年度、予定していた共同研究者との打ち合わせが、実現できなかったため、次年度に可能になれば、主に米国、台湾への旅費、また、そこからの招聘に使用する予定である。また、学会がオンラインになった場合、書画カメラ、ホワイトボード、会議のためのソフトウェア等の購入をすることも考えている。
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