2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K03692
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 恭一 福岡工業大学, 工学部, 准教授 (20393770)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ゲート生成p-n接合 / トポロジカル絶縁体 / 遠赤外 / 半導体ヘテロ構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
Type-IIヘテロ接合であるInAs/GaSbヘテロ接合をAl(Ga)Sb障壁で挟んだ構造では、InAsおよびGaSbの層厚を変化させることで、バンドギャップをマイナス(broken gap)から1.61 eV (AlSbのバンドギャップ)まで制御できる。本研究では、バンドギャップの小さいInAs/(In)GaSb/AlGaSbヘテロ構造を用い、一部分にゲート電圧を印加することで膜面方向にp-n接合を形成し、その小さいバンドギャップを利用した遠赤外発光ダイオードの実現を目指している。 試料のバンドギャップが小さいため(27 meV、波長46 μmの遠赤外光に対応)、表面側の部分的なゲートのみによりp-n接合を形成すると、電位障壁がバンドギャップを超え、ツェナートンネリングが支配的になり、バンド間遷移による発光が抑制されてしまうことが問題となっていた。今期は、これを解決するために、基板をゲートとし、表面側ゲートと独立に電圧を印加することで、p領域、n領域で独立にフェルミレベルを制御し、電位障壁の最適化を目指した。 基板ゲート、表面側ゲートともにn型~p型で広い範囲でフェルミレベルが制御できた。バンドギャップ中央よりもわずかに上のエネルギー位置(n型)、下のエネルギー位置(p型)にフェルミレベルを配置し、カソード-アノード間の電流-電圧特性を調べた結果、微分伝導度に整流特性が観測された。この結果を物理学会九州支部で発表するとともに、大学院生の修士論文として公表した。 今後は、より最適な試料構造の探索を行うとともに、InSb光伝導型ディテクタを用いて発光の観測を目指す。
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