2021 Fiscal Year Research-status Report
Thermal transport modelling of fusion plasmas based on large-scale transport analyses database
Project/Area Number |
19K03797
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
横山 雅之 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (60290920)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 裕之 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (90797101)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 核融合プラズマ / 熱輸送 / 統計モデリング / 赤池情報量規準 / 統計的重要度 / 納得性 |
Outline of Annual Research Achievements |
核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(LHD)における熱輸送解析データベースの統計モデリングを進めてきている。その過程で、赤池情報量規準を用いて、回帰に用いた変数の中で「統計的に」重要な寄与を行っている変数を選び出す操作を行うと、「物理的に」重要と頷ける変数が順に選び出され、しかも、回帰式におけるそれら変数の冪数が収束する傾向にあるという興味深い知見を見出していたが、この発見について、国内外のオンライン講演などの機会を活用して発信することを精力的に行った。 オンライン講演では、データ駆動的手法でしばしば言われる「ブラックボックス的」な知見獲得ではなく、分野知識の視点(変数群や解析対象)と統計的視点(情報量規準)を相補的に組み合わせることで、データ駆動的研究によって得られる結果の分野知識による納得性や、プラズマ物理とは別視点での新発見や気づきを創出できることを強調した。この新しい視点が興味を喚起し、ドイツの実験装置におけるデータベースに適用してみるという国際共同研究が始まった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果について国内外への発信を行っていく中で、ドイツ・マックスプランクプラズマ物理研究所にある実験装置Wendelstein 7-Xの閉じ込めデータベースへの手法適用の打診があり、国際共同研究として着手するなどの拡がりが生まれたため、「当初の計画以上に進展している」と自己評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
統計的視点での変数選択と物理的納得性の相補的な研究展開を通して、多様な核融合データの統計的取り扱いという新しい研究動向を生み出していきたいと考えている。そのためにも、新たに着手した国際共同研究におけるデータベースの解析も進め、このような考え方の国内外での定着や浸透を図る。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍により、見送らざるを得ない国内外出張(研究打ち合わせ、学会現地参加)があったため、旅費の支出が減少し、次年度使用額が生じた。研究が計画以上に進展していることから、延長を認めていただいた2022年度は、その進捗状況に合わせた成果報告や研究打ち合わせなどに使用する予定である。
|