2020 Fiscal Year Research-status Report
Study of Gamma-Ray Vortecies on Production Process and Properties in Astronomical Syetem under Strong Magnetic Field, and Explore of Methods to Idenitify Vortex Photon in Experiments
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19K03833
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| Research Institution | Nihon University |
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Principal Investigator |
丸山 智幸 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (50318391)
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2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 光子渦 / 強磁場 / 軌道角運動量 / シンクロトロン放射 / 相対論的量子論 / ランダウ準位 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、強磁場中で運動する電子のランダウ準位間の遷移による光子放射の計算を相対論的量子力学の枠組みで実行した。放出される高次高調波に対応する光子が進行方向に軌道角運動量を持つ光子渦になることを示すとともに、高次高調波に対応して放射光のエネルギーが増加し、観測でエネルギーによる区別が可能であることを示した。この結果については、すでに論文にまとめ現在投稿中である。
その後、日本国内で計画されている、光速に加速された電子がレーザー光を構成する複数の光子を吸収し、１個の光子を放出する非線形コンプトン散乱の理論計算を行った。この計画では、入射光を円偏光させることで放出光子に軌道角運動量を持たせ，ガンマ線エネルギー領域の光子渦を実験室で生成しようというものである。テスト計算を終了させ、その結果を物理学会で発表、実験家らによる貴重な意見をいただいた。現在、本格的理論計算のための作業を実行している。
以上の研究とは別に、以前研究していた、強磁場中でのニュートリノ・反ニュートリノ対生成の結果をまとめ論文として発表した。現在、このときの理論手法を応用し強磁場内部での光子の電子反電子への崩壊過程の理論研究を行っている。これは当初の計画に含まれていたものであるが、放出された光子渦は中性子星外部に放出されるまでの間、強磁場中を伝搬するが、周囲の強磁場により光子自身の性質も変化しておりこのことが最終的にどのように結果に反映するかを調べる必要がある。現在、平面波光子の伝搬の定式化まで行ったので、これを光子渦に応用していく計画である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遅れの最大の原因は世界的なコロナ禍である。行動が制限された上、投稿論文の査読や我々の再計算にも多くの時間がかかり、未だに掲載決定に至っていない。さらに、昨年前半はリモート講義の準備および実行に多くの時間を割かざる負えず、研究時間が十分に取れなかった。
また、当初の計画ではガンマ線渦による電子陽電子対生成の理論計算を行う予定であったが、非線形コンプトン散乱によるガンマ線渦生成の理論計算を先に行うことにした。入射光が円偏光であるとき、この計算を相対論的量子論の枠組みで実行するのは困難だと思われていたが、理論計算法を思いつき、実験家との議論でこちらの方を先に実行することを依頼され行うこととした。
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| Strategy for Future Research Activity |
円偏光した光子を入力したときの非線形コンプトン散乱の理論計算を実行する。現段階では電子が２個の光子を吸収して１個の光子を放出する反応の簡単なテスト計算を行ったところである。ここでは負エネルギーの寄与も含まれていないので、これを考慮した上で吸収光子数と放出光子の角運動量の関係を明らかにしたいと考えている。
さらに、我々が提示した強磁場中での光子生成を，実際の実験で検証しようという計画を実験家より提案された。当初、実験室程度の弱い磁場ではランダウ準位の数が非常に巨大なものとなってしまい、理論計算は難しいと考えていた。しかし、理論計算を進めて行くうちに、理論計算を可能にする方法の着想を得た。この計算を進めることで新たな実験が計画できるところまで行きたいと考えている。
また、現在進行中の強磁場中での光子伝搬についても相対論的量子論による理論研究を行っていく計画であり、ガンマ線渦と天体現象の関係を明らかにしたいと考えている。
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| Causes of Carryover |
コロナ禍のため、前年度の前半は研究時間そのものがあまり取れない状況であった。さらに講演を予定していた国際学会が延期になったり、学会がオンラインになるなどで、出張のための予算を執行できなかった。また、オフィスへ出向く回数も大きく減らして自宅で仕事を行わねばならないことが多かったため、予算を書籍、オンラインでの共同研究者との打ち合わせや研究発表のための機器の購入に当てた。このため、当初の計画していた数値計算専用の計算機の購入を見合わせることとした。
本年度は、対面講義が復活するなどで、オフィスへ行く機会もかなり増えることになる。また、理論計算プログラムの準備も進んできたので、前年度の予算と合わせて大きな規模の数値計算できる計算機を購入する予定である。
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[Journal Article] Search for η′ Bound Nuclei in the C12(γ,p) Reaction with Simultaneous Detection of Decay Products2020
Author(s)
N.Tomida, N.Muramatsu, M.Niiyama, J.K.Ahn, W.C.Chang, J.Y.Chen, M.L.Chu, S.Date, T.Gogami, H.Goto, H.Hamano, T.Hashimoto, Q.H.He, K.Hicks, T.Hiraiwa, Y.Honda, T.Hotta, H.Ikuno, Y.Inoue, T.Ishikawa, I.Jaegle, J.M.Jo, Y.Kasamatsu, H.Katsuragawa, S.Kido, Y.Kon, T.Maruyama, (全63名）
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Journal Title
Physical Review Letters
Volume: 124
Pages: 202501
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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