2021 Fiscal Year Annual Research Report
Gauge-invariant Higgs mechanism and color confinement for non-Abelian gauge theories in the presence of matter fields
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19K03840
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| Research Institution | Chiba University |
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Principal Investigator |
近藤 慶一 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (60183042)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 章博 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 研究機関講師 (30290852)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | クォークの閉じ込め / グルーオンの閉じ込め / 伝播関数の複素極 / スペクトル関数 / 質量項を持つヤン・ミルズ理論 / 鏡映正値性 / ゲージに依らないヒッグス機構 / 双対超伝導描像 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
1. Yang-Mills理論の精密な大規模シミュレーション結果をよく再現するYang-Mills理論に質量項を加えた現象論的模型を用いて得られた具体的成果の上に立って、一般にEuclid空間で定義されたグルーオン伝播関数が複素特異性を持つ場合に、解析接続によって得られたMinkowski時空上での相対論的場の量子論が、Wightman関数の緩増加性、計量の正値性、Poincare対称性、局所性といった諸性質を維持できるか否かを公理論的場の量子論の枠組みを用いることで、模型に全く依らずに明らかにした。これまでは漠然と「複素特異性は局所性に問題がある」とされてきたが、我々は，「複素特異性は緩増加性と正値性条件を破るが，局所性とPoincare対称性と整合する」ことを示し、さらにLorentz共変ゲージにゲージ固定されたゲージ理論のような、不定計量の量子論では，そのような複素特異性が実現しうることを指摘した。これらの結果は複素特異性が存在する場合の相対論的場の量子論の整合性に関する従来の懸念を払拭し、その正当性に対する明快な解を与えるものである。
2. 格子ゲージ理論における二重巻きウィルソンループは、クォークの閉じ込め機構を解明する目的で導入されたが、SU(N) ゲージ理論での二重巻きウィルソンループ期待値はカラー数Nに依存する面積則に従うことが知られていた。我々は、中心ゲージ群Z(N)を有する格子ゲージ理論における二重巻きウィルソンループがSU(N) ゲージ理論の二重巻きウィルソンループ期待値からでる面積則を再現されることを示した。これは，格子Z(N)ゲージ理論における閉じ込めは格子SU(N) ゲージ理論での閉じ込めを導くことを意味し、閉じ込め機構に関するひとつの示唆を与える。
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