2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K03841
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
山本 新 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (60615318)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 原子核理論 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
1)トポロジカル渦の数値シミュレーション。超伝導体に磁場を印可させたり、超流動体を回転させると、内部に量子渦が発生する。量子渦の持つ性質は、超伝導体や超流動体の持つ対称性やトポロジーに深く関係しており、相転移によって大きく変化することが知られている。本研究では、第一原理的数値計算によってトポロジカル渦の性質を調べる方法を開発した。さらに、開発した方法を用いて、スーパーコンピュータ上でトポロジカル渦をシミュレーションし、物質相ごとにトポロジカル渦の性質を調べた。我々の宇宙に浮かぶ中性子星の内部にはトポロジカル渦が存在していると予想されており、この方法は中性子星内部のトポロジカル渦の研究に応用できると期待される。
2)量子コンピュータを用いた格子ゲージ理論の研究。ゲージ理論の平衡状態における熱力学的な性質は、様々な手法を用いて詳細に調べられている。一方、系が時間発展するような場合、つまり非平衡過程を調べられる手法は限られており、格子ゲージ理論においても「符号問題」という原理的困難がある。本研究では、ゲージ理論の非平衡過程を量子コンピュータを用いて研究する方法を議論した。ある特定のゲージ理論を量子コンピュータ上で効率よく実装するアルゴリズムを設計し、IBMによって提供されている量子コンピュータを用いてベンチマークテストを行った。現在の量子コンピュータの規模では難しいが、将来的には実践的研究に応用できると期待される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、2件のテーマに関する研究を行い、論文が出版された。また、オンライン研究会での成果発表を行った。
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| Strategy for Future Research Activity |
近年、量子コンピュータを用いた計算アルゴリズムが多数提唱されている。その中でも特に、物理化学分野で提唱されたアルゴリズムに着目し、場の量子論や格子ゲージ理論への応用を考える。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大のため、参加予定だった研究会がオンライン開催となり、旅費として使用できなかった。現地開催が再開され次第、旅費として使用する。
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