2021 Fiscal Year Annual Research Report
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19K03847
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
横山 修一 京都大学, 基礎物理学研究所, 特定研究員 (50773389)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 量子重力理論 / ゲージ重力対応 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、本研究計画初年度からの主要目標であった「共形場理論の励起状態に対応する双対重力理論のホログラフィックな対応物を求める」研究に従事した。前年度までにO(N)ベクトル模型のスカラー励起状態に対して対応する誘導計量やバルクの励起を調べていたが物理的解釈がうまくいかず、発想の転換が必要であった。ハンガリーウィグナー研究センター所属のJanos Balogが基礎物理学研究所に滞在した際に他の共同研究者と精力的に議論を行い、これまで使っていた自由フロー方程式に新しい項を加えた新しいフロー方程式で粗視化することで何か事態が改善しないか調べたところ、作用素レベルで共形変換がAdSの等長変換にマップするパラメータ領域が存在することが判明した。この特別なフロー方程式を用いてもう一度共形場理論のスカラー励起状態に対応する重力側の励起をもう一度構成し直したところ、今度は首尾よくAdS時空の運動方程式を満たすことを確認し、AdS/CFT双対性において著名な結果として知られているGKP-Witten関係式を構築することに成功した。この結果は現在論文執筆が終了し、専門誌に投稿、受理の報告を受けている。
その一方、新しく提唱した曲がった時空におけるチャージの定義の妥当性を調べるため、球対称な層をなす流体が重力崩壊してブラックホールになるような一般相対性理論における解の研究を行った。私は従来の重力崩壊する系を構成する方法とは異なる方法を採用することで、崩壊していく流体の軌道を厳密に求めることに成功した。
また前年度に専門誌に投稿していた「大域的対称性のないような場の理論においても保存チャージが存在することを具体的に構成することで示し、それがエントロピーであると提唱」した論文の受理された。
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Research Products
(11 results)
