2020 Fiscal Year Research-status Report
X線回折格子を用いた重力崩壊型超新星の爆発機構の解明
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19K03915
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内田 裕之 京都大学, 理学研究科, 助教 (60589828)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | X線 / 超新星残骸 / 精密X線分光 / 電荷交換 / 共鳴散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画で予定していた2つの超新星残骸 N132D と E0102 について、X線回折格子を用いた解析を行った。N132D については学生を主著とする査読論文を出版した。E0102 についても解析を進めており、観測データが膨大であるため最終年度にずれこむが、複数の成果を発表できる目処がついている。その他、大小マゼラン雲の超新星残骸の精密X線分光スペクトルの網羅的な調査を行い、すでに論文が受理された N49 の他、複数の天体で精密X線分光スペクトルを取得し、新規性の高い結果を得ている。これらは学生の成果も含めて、学会等で発表を行っている。また、網羅的な調査を行った結果、観測する価値が高いもののこれまでX線回折格子で観測されてこなかった超新星残骸が複数あることがわかったため、当初の計画通り XMM-Newton で観測提案を行った。申請者が PI の提案は採択されたため、最終年度までに観測が予定されている。この他、2020 年度は銀河系内の超新星残骸も研究対象に、同じように精密X線分光スペクトルの調査を行った。結果は随時発表しており、すでに1本の査読論文を出版し、さらに投稿中の論文が1本、投稿予定の論文が複数件ある。また、XRISM 打ち上げ後の観測天体の選定に関わり、とくに Cygnus Loop の提案書を担当し、priority A で採択された。同時に XRISM の開発研究を継続して行い、本年度は単体環境試験の準備や検出器較正試験などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り未発表のデータの探索を行い、複数の論文を出版できている。学会や打ち合わせ等の移動制限はあったが、国内外の研究者と連絡を取り合うことでX線回折格子データの解析は進んでおり、進捗状況としてはおおむね問題ない。
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Strategy for Future Research Activity |
特に E0102 のX線回折格子データ解析を進める。またこれまでの超新星残骸の精密X線分光観測の結果の総まとめを行う。解析研究は、学生の主著も視野に入れつつ遂行する。XRISM についても開発スケジュールに則って研究を進めるとともに、打ち上げ後の観測天体の選定や、科学成果の創出の最大化に向けて、引き続き議論を継続する。
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Causes of Carryover |
COVID-19 により国内外の出張が不可だったため。行動制限は緩和されているため、予定していた打ち合わせ等を翌年度に行う。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Optical blocking performance of CCDs developed for the X-ray Astronomy Satellite XRISM2020
Author(s)
Uchida, Hiroyuki; Tanaka, Takaaki; Amano, Yuki; Okon, Hiromichi; Tsuru, Takeshi G.; Nakajima, Hiroshi; Noda, Hirofumi; Hayashida, Kiyoshi; Matsumoto, Hironori; Hanaoka, Maho; Yoneyama, Tomokage; Okazaki, Koki; Asakura, Kazunori; et al.
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Journal Title
Nuclear Inst. and Methods in Physics Research, A
Volume: 978
Pages: 1
DOI
Peer Reviewed
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