2021 Fiscal Year Research-status Report
Scrutinizing origin of nuclear starburst through high precision star-formation law measurement
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19K03937
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
中西 康一郎 国立天文台, アルマプロジェクト, 特任准教授 (60399277)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 爆発的星形成 / 電波干渉計 / データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
近傍銀河NGC253の中心核における星形成則と星間物質の性質をかつてない高い精度で決定し、スターバーストの起源を探ることが本研究の目的である。電波望遠鏡観測データに対して新たな処理・解析手法を開発し適用することによって、星形成活動の規模とその母体となる星間物質質量を高い精度で決定し、ひいては星形成則を高精度で導出することが本研究の目標である。 研究第3年度となる本年度は、新しい解析手法であるスペクトル画像データに含まれる分子・原子スペクトル輝線と連続波の分離手法の開発を継続し、ソフトウェアとしての実装を行った。しかしながら、従来手法(スペクトル画像の統計量のみを用いる)と比較したところ、分離精度や品質が同程度に留まっていたため、その原因調査と手法の改善を引き続き継続することとなった。 アルマ望遠鏡による国際大型観測プログラムによるNGC 253銀河の観測データについては、ひとまず従来手法を用いて処理を行い完了した。処理済みデータの解析が進められ、結果は合計5編の査読付き論文として出版された。そのうちMartin他 (2021)では、本研究を含む国際大型観測研究プログラムの概観論文であり、研究の科学的背景と目標、観測とデータ処理の詳細、初期成果として複数の星間分子を銀河系外銀河からは初めて検出したことなどを報告した。Harada他(2021)では、ホルミルイオン分子(HCO+)とその異性体分子(HOC+)の輝線強度比から、NGC 253銀河の中心領域では大質量星が放射する紫外線に加えて宇宙線が星間物質の物理的化学的状態に重要な影響を与えていることを報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」でも述べたように、新しい解析手法を用いたソフトウェアの完成が遅れたため、電波連続波エネルギー分布や連続波を除いた輝線スペクトルの確定も当初予定よりも遅れて次年度初頭となる見込みである。 第3年度中には天体観測データの処理、解析結果の解釈と議論を効率的に進めるため、観測データが所在する日本(国立天文台)に国内外の研究協力者に来訪していただき数週間の滞在中に共同作業を行う予定であった。しかしながら、新型コロナウィルス感染症の世界的な流行が継続したため実現できなかった。引き続き代替策としてテレビ会議等によるコミュニケーションを図ったが、効率の低下は避けられず、データ解析および論文作成の遅れという結果を招いた
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Strategy for Future Research Activity |
第3年度中に未完了となった、新しい手法に基づいて天体観測画像データを処理し、輝線と連続波の分離を実現する解析ソフトウェアは、第4年度はじめには完成する予定である。第4年度の残りの期間で解析を実行して結果の早急な公表を目指す。
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Causes of Carryover |
国外から研究者を日本に招請し滞在期間中に共同研究を行う予定であったが、世界的な新型コロナウィルス感染症感染拡大により断念せざるを得なかった。また、同じ理由によって参加を予定していた国外開催の国際研究集会が延期となった。これらの事由により、主に旅費支出が無く、次年度使用額が生じた。当該助成金は、第4年度に開催される国内学会及び国際研究集会(国外開催)の参加費・渡航費等に充当する予定である。国内の研究協力者との研究打合わせと研究成果の公表(論文出版)のための費用にも充てる予定である。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Starburst Energy Feedback Seen through HCO+/HOC+ Emission in NGC 253 from ALCHEMI2021
Author(s)
Harada Nanase、Martin Sergio、Mangum Jeffrey G.、Sakamoto Kazushi、Muller Sebastien、Tanaka Kunihiko、Nakanishi Kouichiro、Herrero-Illana Rubin、Yoshimura Yuki、Muehle Stefanie、Aladro Rebeca、Colzi Laura、Rivilla Victor M.、Aalto Susanne、Behrens Erica、Henkel Christian、Holdship Jonathan、Humire P. K.他
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Journal Title
The Astrophysical Journal
Volume: 923
Pages: 24~24
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] The distribution and origin of C2H in NGC 253 from ALCHEMI2021
Author(s)
Holdship J.、Viti S.、Martin S.、Harada N.、Mangum J.、Sakamoto K.、Muller S.、Tanaka K.、Yoshimura Y.、Nakanishi K.、Herrero-Illana R.、Muehle S.、Aladro R.、Colzi L.、Emig K. L.、Garcia-Burillo S.、Henkel C.、Humire P.、Meier D. S.、Rivilla V. M.、van der Werf P.
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Journal Title
Astronomy and Astrophysics
Volume: 654
Pages: A55~A55
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research