2022 Fiscal Year Research-status Report
Damage prediction of very high cycle fatigue of high-capacity battery electrodes based on multi-scale modeling
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19K04078
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
小林 志好 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (90295014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 喜直 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (20581789)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 疲労 / 二次電池 / マルチスケール / マルチフィジックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は活物質膜が活物質とバインダーからなる複合構造であることに着目し,電極に損傷が生じるまでの繰返し数が百万回を超える低い応力を繰返し与えたときのミリメートルオーダの電極の変形とマイクロメートルオーダの微視的な疲労損傷の過程を関連付ける数理モデルの構築を目指している.2021年度には繰り返し荷重を与えると試験片はエネルギー散逸を起こし,そのエネルギーが累積すると試験片は巨視的な破断に至ること,一般的な材料と同じく,応力振幅の増加に伴って散逸エネルギーおよび累積散逸エネルギーが増加すること,これらの結果と本研究で提案する数理モデルを用いて試験片の疲労損傷を予測できることが確認された.2022年度は当初の研究実施計画にしたがって,電極の構成および実働環境下に対する本手法の適用範囲を明らかにするために,電極を構成する活物質とバインダーの配合比の変更や実働環境を模した疲労試験の実施を検討した.前者は電極を構成する活物質とバインダーの配合比を変更した場合に,本疲労損傷予測手法が適用できるか,引張疲労試験と平面曲げ疲労試験を実施して調べた.引張疲労試験および平面曲げ疲労試験の結果から,配合比を変えた場合も,試験片は同様の傾向を示した.一方で,疲労損傷の予測精度はバインダーの濃度を減らした場合にやや低下した.この原因として,試験片の製作工程において試験片を加熱乾燥させて溶剤を気化させる必要があるが,バインダーの濃度が薄い場合には活物質の間隔が試験片の面内方向と厚さ方向でやや異なったことにあった.数理モデルにこの活物質の配置の違いを反映したところ,疲労損傷の予測精度は改善した.後者はまず恒温槽を用いて,高温下での静的引張試験を実施し,温度による基本的な影響を調べた.高温下では試験片が軟化するなどの定性的な傾向がみられたが,その原因の解明や疲労損傷予測への展開などは今後の課題となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度の研究室利用制限によって当初計画していた実験をほとんど実施できなかったが,2021~2022年度にかけて研究の進捗を取り戻した.
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Strategy for Future Research Activity |
これまで行ってきた疲労試験結果の最終確認として,補助事業期間を1年延長する.追加実験等を実施することで,本研究の精緻性を高めるとともに,その成果を学会等にて発表する予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響に伴い,2020年度に研究室の利用が制限されたため,当初予定していた実験をほとんど実施できなかった.引き続き2020~2021年度に実施できなかった実験の遂行に必要な試験器具および試験片材料費のほか,研究成果の発表にかかる諸費用に使用する予定である.
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