2020 Fiscal Year Research-status Report
次世代金属基生体材料を目指した金属ガラスマトリックス複合・多孔質材料の創製
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19K04081
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| Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
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Principal Investigator |
徳永 仁夫 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (70435460)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 雄一 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (70709336)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 形状記憶合金 / ガスアトマイズ / 放電プラズマ焼結 / 金属ガラス / 複合材料 / 金属間化合物 / マルテンサイト変態 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
Zr-Cu-Al金属ガラス（以下，MG）をマトリックスとし，金属間化合物ZrCuが析出した複合材料は，高強度，高延性，高じん性，低ヤング率を示す．一方で，この複合材料の材料組織制御技術は確立できておらず，析出相の結晶構造，形状，体積分率を制御することができない．特に，Zr-Cu系合金の材料組織は冷却速度に強く依存するため，材料組織制御技術の確立は不可欠である．本研究では，この材料組織制御に関する課題を解決し，新しい金属ガラスマトリックス複合材料の製造プロセス構築する．具体的には，課題として前述した材料組織制御（析出相の結晶構造，形状，体積分率の制御）を実現するために，従来の金属ガラスの創造プロセスである溶融・凝固（溶製法）に変わる新しいプロセスとして粉末冶金技術（ガスアトマイズ（以下，GA）と放電プラズマ焼結（以下，SPS））を適用する．
本研究では，まずGA法と溶製法により材料作製を行いZr-Cu合金の材料組織に及ぼす冷却速度の影響を調査した．次にZr-Cu系合金の機械的性質に及ぼす合金組成の影響を調べた．
GA法で作製したZr-Cu粉末の粒径，形状を調査した結果，粒径平均値は51.3 μmであり，形状は球状であった．また，Zr-Cu粉末の主構成要素は金属間化合物ZrCuであった．一方，Zr-Cu合金の材料組織が冷却速度に依存し，冷却速度が速い場合にはガラス相やZrCu母相（高温安定相）が室温でも残留することが分かった．さらに，Zr-Cu系合金の硬度が材料組織に強く依存すること，特にZr7Cu10が形成されることにより材料が著しく脆化することが明らかとなった．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響により，外部機関を利用しての実験を実施することができなかった．具体的にはガスアトマイズ法による合金粉末作製や放電プラズマ焼結による焼結体の作製に関する実験を進めることができなかった．この影響が進捗を著しく妨げている．
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究を遂行する上で必要な合金探索は完了している．課題は，ガスアトマイズ法による合金粉末作製と放電プラズマ焼結による焼結体の作製である．
新型コロナウイルスの感染状況を注視し，計画を再考して研究を進める．ガスアトマイズによる合金粉末の作製は，状況によっては外注や研究協力者への依頼を検討する．
また，放電プラズマ焼結による焼結体の作製は，近隣大学の研究設備を利用する．県内移動であれば，比較的制約が少ないため，新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上での実験の遂行も可能と考えられる．
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大により外部機関を利用しての材料作製を実施することができなかった．
本年度は，ガスアトマイズによる合金粉末作製と放電プラズマ焼結による焼結体の作製を実施する．また，作製した材料の構造解析や熱分析，機械的性質の評価は現有装置で実施可能である．
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