2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K04085
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
趙 旭 秋田大学, 理工学研究科, 講師 (20650790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 誠 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (90329863)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ナノコイル / 表面増強ラマン散乱 / 透明ヒーター |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度には、銀(Ag)ナノコイルの形状効果と材質効果を活かして、表面増強ラマン散乱基板および高伸縮性透明ヒーターへの応用を展開し、以下の研究実績を得た。 1)これまで得た光電場増強におけるAgナノコイルの形状効果およびコイルの形状制御方法を活かして、Agナノコイルネットワークをガラス基板に付着し、表面増強ラマン散乱基板への応用を展開した。昨年度定性的に調査したAgナノコイルの異方性表面増強ラマン散乱効果を踏まえ、さらにナノコイル直径(D)およびコイルピッチ(p)と直径の比p/Dを制御し、その表面増強ラマン散乱効果を定量的に評価した。p/Dが小さくなるにつれてラマンスペクトルのピークがより明確に現れることを明らかにした。また、当該知見に基づいて、らせん状ナノ構造体における電場増強のメカニズムを提案した。一方、Agナノコイルネットワークによる表面増強ラマン散乱基板の増強因子(ラマン散乱増強効果を定量的に評価する因子)が相対的に低かったことが分かった。今後、ナノコイルの最適な形状制御を行い、高感度表面増強ラマン散乱基板の作製を検討する必要がある。 2)透明な高分子フィルムにAgナノコイルネットワークを付着させ、電極膜を被覆し、高伸縮性透明ヒーターへの応用を展開した。シート抵抗が数百Ω/sqであるが、90%以上の光透過率が得られた。また、定電圧下迅速に発熱し、優れる電気応答性を確認した。さらに、曲げ変形時のヒーターの発熱特性も調査し、高伸縮性を有することを確認した。
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Research Products
(6 results)