2020 Fiscal Year Research-status Report
Fabrication of functional surface by ultra-precision cutting of mold materials for plastic injection molding
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19K04127
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
坂本 重彦 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (00315285)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ステンレス鋼 / バニシング加工 / 硬度 / マルテンサイト変態 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度、3軸立形マシニングセンタで、切削工具としてTiAlN コーティング超硬スクエアエンドミルを用いて,オーステナイト系ステンレス鋼SUS304を切削した。加工中には、切削油剤として植物油ベースのセミドライ加工専用油剤を供給した。切削加工は、荒加工とバニシング仕上げ加工とした。荒加工では、切削速度Vc=60m/min、工具軸方向切込み量8mm、工具半径方向切込み量800ミクロンとした。一方、バニシング仕上げ加工では、切削速度Vc=10-60m/minと変化させて、工具半径方向切込み量を5ミクロンと極僅かにした。 本年度、5軸マシニングセンタを導入して、更なる加工条件を加えることで、加工現象を評価する計画で進めていた。しかしながら、コロナ禍の状況から、5軸マシニングセンタの導入が前年度末から8月末までずれ込むこととなった。さらには、次年度4月から金沢工業大学への異動がきまり、年度末までの5軸マシニングセンタを搬出することが要求された。以上のことから、切削実験が思うように進まず、加工精度の議論を進めることにとどまってしまった。 立方体に異なる姿勢で切削加工を行うことで、様々な加工条件による仕上げ面加工を行う、キューブ加工を提案した。切削速度および工具切れ刃の場所が異なるなど、加工条件が様々に変わるが、金型加工では常に生じる加工状態を意味している。工具姿勢の変化が加工面に及ぼす加工誤差に関して、シミュレーションを行うとともに、加工精度の評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の状況で、学生と実験作業がほとんどできない状況となった。また、令和3年4月から金沢工業大学に異動することとなり、実験設備の撤去および移管を進めることになったため、大幅に研究遂行が遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな環境で、加工実験が継続できるように、早い段階で準備を進める。ステンレス鋼SUS304に続き、SUS420J2などにもバニッシュ仕上げ加工を適用してゆく。様々な工具姿勢による加工条件を実施し、様々な加工面をキューブ加工で実現する。得られた加工仕上げ面における硬度を評価することで、高機能な硬度仕上げ面を構築する加工技術を確立する。
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Research Products
(4 results)