2021 Fiscal Year Annual Research Report
次世代モータ用電磁材料の超音波振動せん断技術に関する研究
Project/Area Number |
19K04129
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
神 雅彦 日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (80265371)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 超音波振動 / アモルファス合金 / シェービング / 切り口面 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年度目後半では,アモルファス合金(t=20および50μm)に対するシェービング実験装置を構築した.アモルファス合金の場合は,板厚が薄いため,取り代を精度よく設定する必要があるため,専用の基礎実験装置を設計・製作した.その基礎実験装置においては,まず,理想的な金型精度条件においての効果を確認するために,アモルファス合金板を上下の鉄鋼製当て板ではさみ,共削り条件において実験を行うこととした.これにより,理想状態での効果を確認することができるようになった. 研究3年度目では,アモルファス合金板(t=0.025mm)に対して,シェービング実験を実施した.主なシェービング条件としては,取り代d=2.5μm~25μm,超音波振動の振動数は19.7kHzに固定し,振動振幅は5~8μmと設定した.その結果,超音波振動を与えない慣用シェービングでは,d=2.5μmの条件で50%ほどのせん断面が見られたが,d=5μmを超えるとせん断面割合は10%以下となった.それに対して,超音波振動シェービングにおいては,d=25μmまでの条件で,せん断面割合は60%を維持できていることがわかった. 一方,表面粗さに関しては,慣用シェービングでは,8μmRaを超えていたものが,超音波振動シェービングでは,2μmRaとなっており,これも飛躍的に向上している. 以上をまとめると,仕上げ面が飛躍的に向上することを明らかにすることができた.これは,超音波振動による断続切削の効果が有効に発揮されたためであると考えられる.
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Research Products
(1 results)