2019 Fiscal Year Research-status Report
High Accuracy Measurement of Tribological Phenomena by Dual AE Sensing Method
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19K04154
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| Research Institution | Saitama Institute of Technology |
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Principal Investigator |
長谷 亜蘭 埼玉工業大学, 工学部, 准教授 (10552953)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | トライボロジー / アコースティックエミッション / センシング / in situ観察 / in situ計測 / 摩擦特性 / 摩耗特性 / 高確度化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，二つのアコースティックエミッション（AE）センサを使用して，二固体各々のトライボロジー特性を同時にリアルタイム計測するデュアルAEセンシングの計測・評価手法を確立することを目的とする．異なる機械的特性や表面性状の材料などを使用して，意図的に摩擦・摩耗モードを変化させる実験を実施し，摩擦界面を側方からin situ観察（その場観察）しながらAE信号および摩擦力を計測して，現象と信号の対応付けを行う．摩擦系としての値のみならず，材料各々のトライボロジー特性をin situ計測・評価できれば，摩擦材料の状態監視（IoT化や知能化への応用）および最適設計への視野が大きく広がると考える．
令和元年度は，デジタル光学式顕微鏡に摩擦駆動系（ピン・オン・ブロック型）とAE計測系を組み込んだ摩擦界面in situ観察・AE計測実験装置に，二つ目のAEセンサを組み込めるように冶具を製作し，もう1セットのAE計測機器を追加搭載して実験装置を完成させた．AE波伝播の確認のためのペンシルテストの結果，各々の試験片表面で生じるAE波をそれぞれのAEセンサで計測できることを確認した．また，実験装置改良後の予備実験によって，計測系の調整や摩擦条件の設定を行い，問題なく計測・評価できることを確認したうえで，金属材料を用いた摩擦実験に着手した．摩擦実験の結果，摩擦表面下の塑性変形進行時に生成したすべり帯の長さによって，AE信号振幅値が変化することがわかった．このとき，二つのAEセンサで計測したAE信号原波形の周波数スペクトルの特徴がそれぞれ異なることが確認された．これは，各々の表面損傷形態が異なった結果と考えている．さらに，すべり帯の生成過程は潤滑状態によって変化し，その摩擦特性（接触・摩擦状態）や摩耗特性（摩耗深さ）の違いをデュアルAEセンシングによって捉えられる可能性を見いだすことができた．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年度の計画として掲げている「計画1) 摩擦界面in situ観察装置へのデュアルAEセンシングシステムの搭載」は予定通り完了させることができた．また，令和元年～3年度の計画として掲げている「計画2) 現象解明のためのin situ観察・デュアルAEセンシング実験」に着手することができ，当初の計画を概ね順調に進展できている．
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策として，引き続き「計画2) 現象解明のためのin situ観察・デュアルAEセンシング実験」を進めるとともに，「計画3) 摩擦条件変化の影響を調査」および「計画4) AE信号-トライボロジー特性マップおよび評価アルゴリズムの作成・検討」に着手する予定である．また，摩擦実験中に計測される膨大なデータを効率的に分析できるように，予測分析および機械学習プログラムの導入・検討を進めていく．
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| Causes of Carryover |
（理由）新型コロナウイルス感染症の影響により，令和元年度末に参加予定であった学会講演会等が中止となったため，次年度以降への繰り越しとした．
（使用計画）新型コロナウイルス感染症の終息の見通しがつき次第，当該研究成果を発表する学会講演会や展示会等を模索し，参加・発表していく計画である．
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