2020 Fiscal Year Research-status Report
Improvement of heat transfer and friction coefficient by graphene oxide nanosheet suspensions
Project/Area Number |
19K04196
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小方 聡 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (50315751)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁科 勇太 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 研究教授 (50585940)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 抵抗低減 / 熱伝達特性 / 酸化グラフェンナノシート / 圧力損失 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では抵抗低減と熱伝達率向上を同時達成することを目的として、酸化グラフェンナノシート懸濁液の流動抵抗および熱伝達性能を実験的に明らかにするものである。 2020年度においては、当初の予定通り圧力損失および熱伝達性能を測定可能な循環系の装置を作製し実験を行った。熱交換器としては2重円管型を用い、熱交換器長さを1mに取ることで十分に性能評価可能な装置とした。2重円管型の内側を高温空気、外側を20℃の供試流体を対向流として流すことで熱伝達性能の測定を行った。本装置は同時に円管内流れの圧力損失も測定可能な装置としている。具体的には、0.1 wt%の酸化グラフェンナノシート懸濁液および精製水の熱伝達性能の測定を行った。 本実験の結果、精製水のヌセルト数は層流域および乱流域で従来の実験結果とほぼ同様の傾向を示すことが示された。また、精製水の円管内流れの圧力損失は層流および乱流域でハーゲンポアズイユの式およびブラジウスの式とそれぞれ一致する結果を得た。これにより、本実験装置が熱伝達測定および管摩擦測定の両装置として利用可能であることが示された。 一方、0.1 wt%の酸化グラフェンナノシート懸濁液のヌセルト数は層流域では精製水と良く一致したが、乱流域では精製水と比較し増加することが分かった。 また、長期保存の影響を調査することを目的とし、1年間保管した0.1 wt%および0.3 wt%の酸化グラフェンナノシート懸濁液を用いて、従来のシリンジポンプを用いた装置で圧力損失および熱伝達性能の評価も行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した通り、循環系の装置を作製して実験が出来るようになったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
酸化グラフェンの流動に及ぼす機械的劣化や長期保管の影響を明らかにする.循環系流路を用いた熱伝達率や圧力損失の評価を継続して行う.さらに,抵抗低減および熱伝達率向上のメカニズムを明らかにする.
|
Causes of Carryover |
当該年度は、特に装置の再現性の検証に重きをおいたため、当初予定していた種類の供試流体を用意する必要はなかった。予算を繰り越し、次年度に当初予定していた種類の供試流体作製費用に充てる予定である。
|
Research Products
(2 results)