2020 Fiscal Year Research-status Report
革新的な高速流れ制御用高周波運動量付加装置の作動状態解明と性能評価
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19K04198
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
半田 太郎 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30284566)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 流体振動子 / 流体制御 / 超音速流れ / 遷音速流れ |
Outline of Annual Research Achievements |
高周波フラッピング噴流発生デバイスを主流マッハ数2.05の超音速境界層流れに適用し,壁面近傍の流速をシャドウグラフ流速計測法(Shadowgraph Image Velocimetry)で計測することで弱い衝撃波の逆圧力勾配により生じた壁面近傍における低速領域のサイズをデバイスの作動状態を変えて評価した(本デバイスはデバイス内のキャビティ長さを変化させることでデバイス内の流量に独立でフラッピング周波数を変化させることができる).その結果,デバイスを最も高周波で作動させた場合の低速領域が,デバイス作動なしの場合およびフラッピングしない噴流を発生させた場合の低速領域より,小さくなることが明らかになった.さらに,デバイスを低い周波数で作動させた場合よりも高い周波数で作動させた場合において低速領域のサイズが小さくなることも明らかになった.すなわち,超音速境界層流れにおける本デバイスの有効性を示すことができた. シュリーレン法で可視化した高周波フラッピング噴流発生デバイスから発生する噴流の構造をPOD(固有直交分解)解析した.その結果,いくつかの秩序的な流体構造が確認され,反対称および対称の構造と,これら二つの構造より小さいが秩序的な構造が観測された.さらに,本解析手法を用いて高次のモードを除いて低次のモードのみからシュリーレン画像を再構築した.その結果,秩序的な構造からなる噴流の挙動を鮮明に可視化できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
提案する装置を超音速境界層流れに適用し,その有効性を定量的に評価でき,研究は順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,フラッピング噴流発生デバイスを比較的強い斜め衝撃波と境界層が干渉する流れの制御に適用し,本デバイスの有効性を評価する.
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Causes of Carryover |
コロナ禍で学会参加の学会がすべてオンライン開催になったため,旅費が必要なくなったことで本年度の予算に余りが生じた.次年度は実験のための物品費として使用する計画である.
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