2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of autonomous construction system of scattering work by wheel loader
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19K04287
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
今西 悦二郎 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (00804600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹囲 年延 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (60517712)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | まき出し作業 / 自動運転 / ホイールローダ / マルチボディダイナミクス / 個別要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
建設施工の分野では、建設現場の生産性向上の取り組みとして、建設機械の自動運転が進められている。その中で、まき出し作業の自動運転が進められようとしている。まき出し作業は、ダンプトラックから荷下ろしされた土砂山を、ブルドーザやホイールローダの排土板によって平坦にする作業である。土砂山の高さや形状は作業現場によって変化するため、停止することなく走行するためには、土砂山の高さや形状に応じて、排土板の高さを自律的に制御する必要がある。ところが、排土板に作用する力を推定する研究が行われているが、リアルタイムに推定する技術が解明されておらず、ホイールローダによるまき出し作業の自律施工が実現できていないのが現状である。また、ホイールローダによるまき出し作業の解析を行う場合、車両走行のダイナミクスによって排土性能が決まってくる。ところが、これまで土砂山の走行を考慮したまき出し作業時の車両のダイナミクスを解析した事例が行われていないのが現状である。 そこで、マルチボディダイナミクスとDEMを連成させることによって、土砂の掘削および走行を考慮したまき出し作業時のホイールローダ車両のダイナミクス解析技術を開発した。本技術を用いることによって、まき出し作業時のホイールローダ挙動を明らかにし、まき出し作業の自律施工のための基礎的なバケット高さの制御方法を示した。ホイールローダによる土砂掘削実験を行い、掘削力の実測結果と計算結果について比較検証をおこなった。ホイールローダのまき出し作業時の解析を行い、土砂山の高さに応じてバケット高さを制御することによって、まき出し作業が可能であることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マルチボディダイナミクスとDEMを連成させることによって、土砂の掘削および走行を考慮したまき出し作業時のホイールローダ車両のダイナミクス解析技術の開発は、予定通り進捗した。実験結果とも比較することによって、今後の制御性能評価が可能であることを示すことができた。そのため、今後の研究を予定通り進めることが可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
マルチボディダイナミクスとDEMの連成解析技術を活用し、土砂山に排土板を押し当てることによって、ホイールローダーの排土性能を解析する。このとき、土砂山の高さを、排土板の高さを基準にして0~数倍までの範囲で設定し、排土板に作用する力を求めると同時に、ホイールローダー車両の動きを解析し、巻き出し作業が可能な排土板の高さを推定し、土砂山に対してまき出し可能な排土板高さを推定するルックアップ表を作成する。 また、ホイールローダーにレーザーセンサーを搭載し、ホイールローダーの進行方向にある土砂山の高さや形状を計測し、ルックアップ表から排土板高さを推定し、排土板高さを制御するシステムを構築する。
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Causes of Carryover |
ホイールローダ実験機の購入を予定していたが、以前試作した機械を改良することで対応可能であることが判明し、購入する必要がなくなった。そのため、次年度に繰り越し、計画に必要な実験機の改良部品をまとめて購入することで、効率的に使用することとした。
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