2020 Fiscal Year Research-status Report
Design and Control Algorithm of Novel Drone Capable of Adhering Directly to and Moving on Buildings
Project/Area Number |
19K04312
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
李 在勲 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (00554411)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ドローン / 磁気吸着 / 小型慣性センサ応用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、建築物の壁面や構造物に直接吸着し走行可能なドローンの設計と制御、そして小型慣性センサの応用について研究する。 今年度には鉄製構造物への磁気吸着が可能な車輪の設計を行った。飛行から鉄鋼部に吸着するだけでなく、吸着状態から再び離脱し飛行するために磁気吸着力のON/OFF切替機能が必要である。この機能を実現するために3つの設計案を提案した。先ず、複数の永久磁石を用いて円形のハルバッハ配列(Halbach array)に配置することで、磁気吸着力のON/OFF切替が可能な車輪を設計した。次は、2枚重ねた円形磁石を車輪の表面に複数個装着する設計案であり、重ねた磁石の一つを回転させることで磁気吸着力の切替を実現した。また、異なる極性を持つように2枚の車輪の間に2つの磁石を配置して、片方の磁石を回転させることで吸着力の切り替えを可能にした。設計案を基に計算機シミュレーションと試作機作成を行い、実験を通して解析と検証を行った。 ドローンを磁気吸着させるためには、周囲環境を認識し衝突せず飛行させる技術が必要である。本研究ではトラッキングカメラとデプスカメラを搭載したドローンを製作し、障害物を回避しながら目的地まで移動させるための人工知能アルゴリズムを開発し検証実験を行った。 また、ドローンの姿勢推定に利用される小型慣性センサを用いて、人間の日常動作を認識する人工知能アルゴリズムと、ペン書き動作から文字を認識するためのディジタルペンと人工知能アルゴリズムを開発し、高い精度で認識できることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画での2年次研究内容では、自動吸着アルゴリズムの開発と実験が予定されている。現在は、吸着力の切替が可能な車輪の設計と試作機製作、ドローンの開発が行われ、壁面部認識も可能になっている。そして、ドローンにおいて周囲環境を認識して衝突回避しながら飛行することまで進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
これからは、磁気吸着車輪の改良を行うとともに、吸着および離脱動作のための自動制御アルゴリズムの開発を行う。また、吸着しながら走行するための制御、予期せず離脱し墜落する時の検知方法と墜落防止、人工知能を用いた経路計画と制御方法について研究する。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍で学会の現地参加が出来なくなったため旅費と学会参加費が予算計画より少なくなって残額が発生した。その研究費は、自動吸着に関する研究が少し遅れているので、次年度の研究を行う際に機器と材料の購入などに使用する予定である。
|