2020 Fiscal Year Research-status Report
Optimal management of distributed energy resources for flexibility dispatch toward high penetration of PV
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19K04320
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安芸 裕久 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70356343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 貴志 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70534460)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 電力系統調整力 / エネルギーマネジメントシステム / モデル予測制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴って、実験室への出入りや作業が大幅に制限されたため、実験装置の構築着手が秋学期以降と、予定より約半年遅れた。そのため、シミュレーションモデルを先行させた。 シミュレーションモデルについては、2019年度に構築したプロトタイプモデルを拡張した。外生変数(各種機器性能等のパラメータ等)やリアルタイム運用アルゴリズムの見直しを行った。需要家は前日にエネルギー需要予測や時刻別電力価格(TOU)に基づいて機器運用計画を立案し、当日は運用計画と実際のエネルギー需要を満たすようにリアルタイム運用を行う。特にその際の運用アルゴリズムについて改良を図った。例えば、ヒートポンプ給湯機について、運用計画における目標貯湯量(貯湯槽の温水貯湯量)と、リアルタイム運用における実際の貯湯量との関係から、CO2ヒートポンプ給湯機の運転/停止を決定する際のアルゴリズムを見直した。 実験装置については、研究代表者の所属機関の実験室にCO2ヒートポンプ給湯機を設置し、電源や配管の施工および流量計や熱電対等の計測器の取り付けを完了した。入水と出湯の両方の流用および温度の計測を可能とし、貯湯槽に設置された11箇所の熱電対により大雑把な貯湯量を把握でき、電動弁を遠隔制御することで温水消費を模擬できる。機器の運転/停止は外部より遠隔制御する。今後は監視制御ソフトを構築すれば実験実施が可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴って、実験装置の構築着手が予定より大幅にに遅れたが、その代わりにシミュレーションモデルの改良を先行させたことにより、全体的には概ね予定通りの進捗と判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度であることから、シミュレーションと実験による検証の両方を完了させ、成果の取りまとめを行う。本研究では、電力系統フレキシビリティを提供するための資源として、燃料電池コージェネレーションとCO2ヒートポンプ給湯機とに着目してきたが、今後の脱炭素化に向けて電化進展が求められると予想されることから、今後は、特にCO2ヒートポンプ給湯機に着目して進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に伴って、実験室への出入りや作業が大幅に制限されたため、実験装置構築が大幅に遅れたため。また、学会や国際会議等がインターネット会議システムにより実施されたため、旅費が不要となった。今年度、実験装置構築のために使用するほか、補助員雇用費用に充てる予定である。
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Research Products
(2 results)