2019 Fiscal Year Research-status Report
Intermittent Spectrum Sensing in Cognitive Radio
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19K04374
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
成枝 秀介 三重大学, 工学研究科, 准教授 (90549544)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 無線信号処理 / 無線信号検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は間欠スペクトルセンシング法における間欠的な信号検出動作時の諸特性について検証した。具体的には、検出モード/省電力モード滞在時の信号検出特性ならびに相互の動作モード移行時の信号検出特性や省電力特性について検証した。検証では、省電力モード→検出モード移行時のしきい値(省→検しきい値)と検出モード→省電力モード(検→省しきい値)を変化させたときの間欠スペクトルセンシング法の信号検出精度ならびに省電力特性について調査した。検証の結果、検→省しきい値よりも省→検しきい値を下げることで良好な信号検出特性が得られることを示した。 加えて、本研究がベースとなりうるいくつかの信号検出技術の開発ならびに信号検出技術の理論解析を行った。開発した信号検出技術は逐次検定に基づくスペクトルセンシング法であり、信号検出時の省電力化を図ったものである。これに間欠的な信号検出動作を加えることで更なる信号検出時の省電力化が期待できる。さらに、複数受信アンテナを使用したときの信号検出技術の省電力化を試みた。各受信アンテナで得られた信号に対して統計量を求めるのではなく、位相回転子を適切に選んだ後に各受信信号を合成し、これより統計量を求め信号検出を行う。計算すべき統計量の数を減らすことで演算量の低下を実現できる。理論解析を行ったのは最大周期自己相関選択法と呼ばれる周期定常性検出法の一つである。周期定常性検出法に間欠動作を加えることは一つのチャレンジではあるが、これを実現出来れば周期定常性検出法の更なる省電力化が見込める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はこれまでに全く検討されていない信号検出技術の開発であり、それ故に間欠動作時の基本的な諸特性を把握することが何よりも重要と考える。令和元年度では、それらの諸特性について大まかに把握することが出来たため、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度からは、間欠スペクトルセンシング法の詳細な諸特性の把握に努める。具体的には、動作モード移行特性や移行特性が信号検出精度に与える影響等を調査する。基本的には、計算機シミュレーションに基づく実験により検証するが、可能であれば移行特性等の理論式の確立についても実施する。
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Causes of Carryover |
投稿論文の採択タイミングが遅くなってしまったために次年度使用額が生じている。該当論文は無事採択されたため、令和2年度に使用予定である。
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