2021 Fiscal Year Annual Research Report
Multiuser Detection based on Markov chain Monte Carlo Methods
Project/Area Number |
19K04396
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
眞田 幸俊 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (90293042)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大規模MIMO / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / 格子基底縮小 / チャネル推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
第5世代移動通信システムでは多数のセンサデバイスからの情報を収容し,従来とは違ったアプリケーションのプラットフォームになることが期待されている.そのため基地局では超多素子アンテナを実装し,同時に100以上の信号を受信,復調することが必要である.従来の復調アルゴリズムでは計算量的に同時受信することができる信号数が10程度に限られてしまう.そこで本研究ではマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いて100を超える信号を同時に受信し復調する大規模マルチインプット-マルチアウトプットシステムのための復調アルゴリズムを検討する. 2021年度に行った研究として大規模マルチインプット-マルチアウトプットシステムの復調に必要なチャネル推定方式の検討がある.マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いてチャネル応答の候補点を生成することにより,アンテナ数4x4の場合において,従来の判定帰還形推定に比較して約5dB特性を改善した.また候補点の重みづけ係数に最適値があることも明らかにした. もう一つ実施した研究として格子基底縮小を用いた大規模マルチインプット-マルチアウトプットシステムにマルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた場合の特性も評価した.アンテナ数8x8の場合には格子基底縮小と組み合わせたマルコフ連鎖モンテカルロ法が従来方式よりも良い特性を示した.これは格子基底縮小アルゴリズムが8x8のサイズまでのチャネル応答行列の直交性を改善するためである.しかし,16x16以上のサイズにおいては格子基底縮小を用いてもチャネル応答行列のサイズが大きくなるほどかえって特性が劣化することが明らかになった.
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