2019 Fiscal Year Research-status Report
Wireless communication systems protected by secret sharing and physical layer security incorporated with multiple access
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19K04402
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Research Institution | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
Principal Investigator |
宮崎 真一郎 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (40648937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松嶋 智子 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (30648902)
大村 光徳 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (40725719)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 情報セキュリティ / 無線通信 / 秘密分散 / 物理層のセキュリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は,無線通信が様々な通信システムにおいて需要が拡大していることと,無線通信において情報保護への要求が拡大していることを背景に,秘密分散,及び,物理層のセキュリティなどの伝送系の信号処理を用いて無線通信における情報保護を強化する方式の研究を行う. 1年目の2019年度は,基地局から端末への無線パケット通信のサービスエリア内に,正規端末と,盗聴端末である非正規端末が存在する環境で,パケット通信における保護対象の秘密情報を(k, n)しきい値法の秘密分散を用いてn個のシェアに分散し,各々のn個のシェアをn個のパケットに分散配置した場合,正規端末と非正規端末の秘密情報再生確率に差を設ける秘密分散のパラメータの設定条件と,正規端末が正しく秘密情報を再生するため,及び,非正規端末が秘密情報を再生できないための伝送系の信号処理への要求条件を明らかにした. さらに,無線環境における平文情報の暗号化通信において,暗号方式に拡張ElGamal暗号を用い,その暗号の秘密鍵をShamir方式の(k,n)しきい値法の秘密分散方式により分散した場合,Lagrange補間に基づく技術により暗号の秘密鍵を再構成することなく平文情報を復号するしきい値復号が知られていた.本課題では,組織Reed-Solomon符号に基づく(k,n)しきい値法の秘密分散を拡張ElGamal暗号の秘密鍵保護に用いる系を提案し,Lagrange補間に基づく技術を修正することにより,この系においても暗号の秘密鍵を再構成することなく平文情報を復号するしきい値復号が実現されることを示した. これらの研究成果は,「秘密分散で情報保護を施した無線通信方式の検討」や「ElGamal暗号系と組み合わせた組織Reed-Solomon符号を用いる秘密分散方式」の題目で国内研究会で口頭発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いくつかの方式提案ができたことと,基礎的な評価ができたこと.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,情報再生品質を改善するなど伝送系を改良し,初年度の研究を継続するとともに,実環境の無線伝送系を模擬する評価系を開発し,方式の詳細な評価を実施する. さらに,情報保護系の実装に適した処理方式を検討し,成果の一部を実装化したシステムを開発することも目指す.研究成果は,学会などで積極的に公開する.
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Causes of Carryover |
従来研究の調査,基本的な方式検討に注力したため機器を購入しなかった. 今後は,複数台のワークステーションを導入して,数値解析,シミュレーション評価を並行して実行する.
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Research Products
(9 results)