2020 Fiscal Year Research-status Report
Wireless communication systems protected by secret sharing and physical layer security incorporated with multiple access
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19K04402
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Research Institution | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
Principal Investigator |
宮崎 真一郎 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (40648937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松嶋 智子 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (30648902)
大村 光徳 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (40725719)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 無線通信 |
Outline of Annual Research Achievements |
物理層のセキュリティの強化では,無線通信環境下において,正規端末の受信品質と,盗聴端末などの非正規端末の受信品質の差を大きくすることが必要である.すなわち,正規端末の受信品質を可能な限り向上させ,非正規端末の受信品質を可能な限り劣悪にすることが必要となる. 2020年度は,正規端末の受信品質を向上させる研究に注力した.高速なデータ伝送を実現する無線通信では,電波が建物や地形で反射や散乱することにより複数の経路を通って受信されるため,受信信号が歪むマルチパスフェージングが問題となる.そのため,OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのブロック伝送方式においては,マルチパスフェージング耐性を高めるため,冗長な信号であるガードインターバルを利用している.しかし,それは伝送効率の低下につながるため,ガードインターバルを利用せず,高速通信を維持しながら受信品質を向上させる方式を検討した.受信信号に対して周波数領域等化により簡易にマルチパスフェージングの影響を取り除いた後,マルチパスフェージングの影響がより少ない適切な受信信号をブロック内から抽出する.さらに,希望信号を複数回抽出できるようにオーバーラップ処理をおこない,それらを平均化処理することで受信品質を向上させる手法を提案し,受信系の信号処理への要求条件を明らかにした. この研究成果は,「無線伝送の周波数領域等化における残留歪みの軽減方式の検討」の題目で国内研究会で口頭発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
無線伝送系を模擬する評価系を構築し,基礎的な評価ができたこと.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,受信品質の向上効果をより詳細に評価するため,実環境の無線伝送系を模擬する評価系を改良する.研究成果は,学会などで積極的に公開する.
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Causes of Carryover |
昨年度に導入したワークステーションを1台のみ使用し,方式の基本的な評価に注力したため機器を購入しなかった. 今後は,複数台のワークステーションを導入して,数値解析,シミュレーション評価を行う.
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