2021 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光に着目した球体マーカによる画像計測技術の革新と応用分野の創出
Project/Area Number |
19K04406
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
寺林 賢司 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (20509161)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 蛍光球体マーカ / 画像計測 / 高精度 / ミリピクセル / 遮蔽 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,新たな画像計測用マーカとして「蛍光球体マーカ」を用いて,三次元画像計測の相対精度の向上を目的としている.蛍光球体マーカは,撮影画像中において輪郭部分のコントラストが高く,また形状精度が高いことで,従来マーカである再帰性反射マーカよりも約10倍高精度にマーカ位置を検出することが可能であり(ミリピクセル検出),三次元画像計測の相対精度の向上に不可欠な基盤技術である. 高精度な画像計測において「遮蔽」は計測精度の低下につながる重要な課題であり,2021年度は,蛍光球体マーカの高精度な検出における遮蔽問題について検討を行った. 蛍光球体マーカの中心位置の検出は,撮影画像内のマーカの輪郭をエッジ検出し,検出した輪郭に幾何フィッティングすることで行う.この時,マーカの輪郭部分のコントラストが高いことで,高精度なエッジ検出が可能となる.また,マーカの形状精度が高いことで,高精度な幾何フィッティングができる.これらの性質により,蛍光球体マーカの中心位置の高精度な検出が実現できる.蛍光球体マーカの一部が遮蔽された場合,マーカの輪郭を検出しようとするエッジの形状が遮蔽物によって変形し,幾何フィッティングにより得られるマーカの検出位置にかたより誤差が生じる. 遮蔽による蛍光球体マーカの検出精度の低下を防ぐために,遮蔽領域を判定し,マーカの輪郭に対応する検出エッジのみを利用したマーカ検出アルゴリズムを提案した.提案手法により,従来の検出方法に対して10~100倍の高精度化に成功した.これにより,遮蔽が発生するような一般的な計測環境において蛍光球体マーカを使用することができるようになり,高精度な三次元画像計測の適用範囲の拡大が期待される.
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Research Products
(1 results)