2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of abnormal growth detection system by measurement of distinctive bio-signal in disease chick embryos
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19K04433
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
森谷 健二 函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 教授 (90342435)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ニワトリ胚 / 低酸素症 / 疾患予知 |
Outline of Annual Research Achievements |
【年度目標】 2020年度は1)通常孵卵環境におけるニワトリ初期胚(孵卵72-144時間)の体動計測データの補強と特徴分析(R元年度の進捗遅れ分を含む)、2)今後のAIによるパターン認識を視野に入れたPythonによる体動解析システムの開発、を目的とした。
【業績概要と今後の課題】 1)特定疾患予知のための基本となる通常環境における体動データを8例計測できた。これらの結果は孵卵開始85時間周辺で一度周期的な体動が起き、ランダムな体動に変化していくというこれまで報告されてきた通常環境での体動成長パターンと同じ傾向が見られた。言いかえれば、これらのパターンが起きない、あるいは発現時期が異なる胚は何らかの成長以上が起きている可能性があると判断できる。年度の前半はコロナウィルス感染症のため予定通りの実験を行うことができなかったため、今後の課題としてはさらなる実験例数を必要としている。AIによる予知システムのためには教師データはまだまだ不足している。 2)これまでの計測システムは機能ごとにプログラムを作成し、様々な解析パラメータを手動で入力していたため、72時間の体動データの解析に約1000ステップの作業が必要であり、データ解析に膨大な時間を要していた。特に、鶏胚の座標決定のためのテンプレート更新に手間と時間が必要であった。そこで、これらのプログラムを統合し、なおかつ今後はAIによるパターン認識は欠かせないため、AI分野に強いPyhtonを用いてプログラムを統合、移植を行った。これにより今後は解析にかかる時間が数分で済むために多くの実験データにも対応できることとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年同様、コロナウィルス感染症の影響による遅れが生じている。 2019年度の遅れを多少は取り返しているが、2020年度の計画がやはりやや遅れている。
2021年度は年度当初から実験が可能であるが、変異ウィルスの問題等により今後が読めないため、遅延する可能性は残っている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の成果によりデータの解析時間が飛躍的に短縮された。そのため、実験装置をもう1セット作成して計測データ数を倍増することで実験計画の遅れに対応する(倍増しても対応可能である)。
ただし、テーマが実験系であるために変異ウィルスの問題等によりテレワークとなった場合などは実験計画の遅延が予想される。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染症の影響により、予定していた学会が遠隔参加となったために旅費で差が生じた。その予算の一部は任意酸素濃度システム作成費として物品に移動している。それ以外の経費はおおむね計画通りである。
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Research Products
(7 results)