2020 Fiscal Year Research-status Report
Research on Rescue Robot Based on Cross-Modal Integration
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19K04454
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
元井 直樹 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (10611270)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | モーションコントロール / 制御工学 / 電機器工学 / ロボティクス / 遠隔操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度においては、群制御用の小型移動ロボットの設計・試作を実施した。小型移動ロボットは計算機・バッテリー・測距センサを搭載し、独立駆動二輪型として設計・試作を行った。また、ロボット間における通信システムの実装と、室内における実証実験のための視覚センサを用いた自己位置推定システムを構築した。試作システムを用いてこれまでの研究で確立した小型移動ロボットによる群制御動作のための運動制御理論を実装し、実機実証を行った。 視覚情報と力覚情報の感覚間相互作用に基づく直感的な遠隔制御技術の確立に向けては、前年と同様に物品の把持・操りタスクに直目し、複数の被験者の協力のもと操作性と視覚・力覚情報の相互作用の解析を目指した。被験者に教示する感覚情報について視覚情報と力覚情報の取捨選択のもと、複数の運動制御手法を構築し、操作性について実機を用いて検証した。また、実験を通じて動作における主となる感覚情報と補助的な情報との関係性について検討を行った。 遠隔・自律融合に基づく群制御技術においては、災害現場における迅急な情報収集のための自律制御にも基づく運動制御理論の構築を進めた。災害現場における行方不明者の捜索動作を想定した場合、領域全体を効率的に探索する広域探索とある特定の個所を集中的に探索する狭域探索が必要となる。この広域・狭域探索において運動制御手法の切り替えを必要としない統一的な運動制御手法を確立し、探索効率を向上した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、群制御用の小型移動ロボットの設計・試作を完了し、小型移動ロボットにおける群制御を実証した。また、視覚・力覚の相互作用に関する解析においても複数の実験を通じて操作性との関係を示している。さらに、自律制御による探索アルゴリズムの高度化も行った。 以上より、本研究課題は当初の計画に対して、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、本研究は当初計画通りに進展していると考えることができる。そのため次年度においても計画通り研究を進める予定である。具体的には、視覚・力覚の感覚間相互作用を考慮した運動制御技術の実証を試作システムを用いて実施する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大に伴なう国際会議のオンライン化に伴い、旅費が不要となった。そのため一部予算使用計画を変更し、オンラインでの国際会議への参加回数を増やし、最新の研究開発技術の情報収集および成果発表を活発に行った。なお、研究は計画通り進展している。
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