2020 Fiscal Year Research-status Report
速度不連続な参照軌道に追従可能な衝撃力印加形モータとその制御系設計開発
Project/Area Number |
19K04463
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
白石 貴行 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (80635194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 仁夫 鹿児島工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (70435460)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 衝撃力 / 新型モータ / 速度不連続 / 機動追従 / 初速度補償 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の成果について,まず国内での学会発表が1件である。衝撃力印加型モータはこれまでにない新しいタイプのモータである。したがって、モーターの機構設計から全てが新しい試みとなっている。2年目は,機械材料の選定と実験が主になった。反発係数の観点などから,いくつかの実験を経て,チタンが適した材料であることがわかり,これについて学会発表を行った。
白石 貴行, 瀬戸山 康之, 渡辺 創, 椎 保幸, 徳永 仁夫:"固有振動数比と反発係数の関係を考慮した機械設計の基礎検討” , 自動制御連合講演会講演論文集 2020年12月14日
1年目に,2自由度系をモデルとしてた衝突現象についてシミュレーションを行った。シミュレーションによって固有振動数の比が1.5倍程度となると,完全弾性衝突であったとしても反発係数が0.88程度まで落ち込むことが確認できた。2年目には,この反発現象の低下に関して理論的解析を行い。最適な反発係数を得られる条件,および反発係数が低下してしまう条件について導出できた。最適な反発係数は固有振動数比が奇数倍の場合になり,また最小の反発係数は偶数倍の場合に起こることがわかった。最適な反発係数は理想的には1で,最小で0.6であることが解析できた。また,固有振動数比だけでなく質量比も反発係数に大きく関わっていることが確認できた。この固有振動数比と質量比によって,所望の反発係数を得るための設計指針を示すことができた。また,現実的には最小となる反発係数0.6を避ける機械設計の方が重要であるという知見も得ることができ,実際の機械設計への応用方法についても言及した。この結果について学会発表をおこなった。また,この結果について実験を行ったが試作機の精度の問題があり,定量的な評価までは至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
装置の作製に関して,東京の設計メーカーと協議していたがコロナ関連で出張などが制限されていることと設計者が高齢かつおひとりの会社であるため,面談が難しい状況となっている。また,実験装置を自作したが,結果的に精度が高くできず,実験を行っているが定量的な評価に耐えているのか確証がもてていない。
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Strategy for Future Research Activity |
装置製作メーカーによる製作から,学内実習工場での製作に切り替える。 現在のところ,1機目の試作機の製作は終了したが,問題が複数見つかったため,2機目の実機製作を行なっている。
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Causes of Carryover |
装置製作に関して計画に変更が生じていることが理由である。装置設計を打ち合わせしているメーカーの方の事務所が東京にあり,またご高齢であることからコロナ対応で対面での打ち合わせが困難な状況である。現在は,学内実習工場での製作に切り替えて早急に実験装置を製作する計画に変更している。
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Research Products
(1 results)