2021 Fiscal Year Annual Research Report
Global Investigation of Electrical Damage Introduced into p-GaN Films by Plasma Ion Bombardments
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19K04497
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
中野 由崇 中部大学, 工学部, 教授 (60394722)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | p型GaN / 電気的ダメージ / プラズマイオン / Ar / 欠陥準位 / Mgアクセプター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はノーマリーオフ動作可能な縦型パワーデバイスの実現にとって極めて重要なp型GaNへのプラズマイオンの物理的衝撃に焦点を絞り、生成される電気的ダメージの生成挙動を体系的に検討している。2021年度はプラズマイオンを照射したMgドープp型GaN(GaN:Mg)膜に導入される電気的ダメージのUV光照射効果を定量的に検討した。 化学的に安定なArプラズマイオンを直流グロー放電によりp型GaN:Mg膜に照射する際に、外部からUV光(365nm)を0~8.4mW/cm2の照射強度で照射した後、ショットキーバリアダイオード(SBD)を作製した。これらのSBDを用いて、外部UV光照射強度をパラメータとして、エネルギー的に深いMgアクセプターが十分に追随可能な周波数1kHzで静電容量-電圧(C-V)測定と光容量過渡分光(SSPC)測定を行い、Mgの有効アクセプター濃度|Na-Nd|の膜厚深さ方向分布と生成欠陥準位のエネルギー状態密度分布の変化を定量的に評価・解析した。 得られたC-V特性から、外部UV光照射強度が増加する程、有効アクセプター|Na-Nd|が内方拡散していることを確認した。更に、SSPC特性では、Arイオン照射により価電子帯上~2.0eV, ~3.1eV、伝導帯下~3.35eV付近に3つの準位(T1:Ga空孔(VGa)関連,T2:N空孔(VN)関連,T3:MgGa)が顕在化することが分かった。特に、SSPC特性の測定電圧依存性から、外部UV照射強度が増加する程、これらの準位は内方拡散していることを確認した。したがって、UV光照射はイオン衝撃によるVGa, VN欠陥の導入を促進すると同時に、VGaの内方拡散に伴いMgアクセプターは追随し内方拡散していると推定された。
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Research Products
(7 results)