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2021 Fiscal Year Research-status Report

Study on polarization stabilization of long wavelength GaAsBi surface emitting laser utilizing anisotropic gain

Research Project

Project/Area Number 19K04514
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

下村 哲  愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (30201560)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsガリウムひ素ビスマス / 長波長帯面発光レーザ / 偏光安定化 / 量子井戸 / 光変調反射分光スペクトル / 基板温度制御 / サーモグラフィ
Outline of Annual Research Achievements

2021年度 研究実績の概要
【①光学的品質と偏光特性を維持しつつBi組成の増加】2020年度7.5-14 umの赤外線を用いたサーモグラフィが,高品質高Bi組成GaAsBi量子井戸作製用の350℃帯基板温度測定に使用できること、これまで不可能だった基板面内温度分布を取得できることを実証したが、精度、再現性については実験的検証を必要としていた。2021年度、測定条件を変えて、測定精度、再現性について検証を続けた。Al薄膜を基板裏面を蒸着した部分ではヒーターの熱線が遮られ基板温度を測定できるが、Al薄膜のない部分を透過するヒーターの熱線が非常に強くサーモグラフィの鏡筒で散乱されて迷光として入射して温度が嵩上げされることを見出した。Al薄膜を基板全面に蒸着してヒーターの熱線を遮ること、遮光環を設けて迷光遮断する必要があることを見出した。赤外線で像を結像して160x120の画素を持つ高機能の測定器であるが、迷光を遮断して、さらに再現性の良い、精度の高い基板温度測定ができる。
【②偏光が生じる機構の解明】2020年度、分光器を1スキャンするだけでホトリフレクタンスとホトルミネッセンススペクトルをいっぺんに測定する装置を構築した。2021年度、温度依存性など系統的な測定を自動で行うため、測定プログラムを自作で開発した。二台の分光器の自動制御、ホトリフレクタンスシグナルデータの自動取得が可能になった。ゲルマニウム高感度赤外線検出器で発生するスパイク状の宇宙線ノイズを自動で除去するプログラムも併せて開発した。
【③光通信帯O-bandのGaAsBi/GaAs量子井戸面発光レーザの試作】2020年度、基板裏面電極に面発光レーザアレイの配置と整合した窓を設けるためのプロセスを確立した。2021年度、さらに取り出し効率を向上させ、集光機能もあわせもつ球面型マイクロレンズの作製に成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

【①光学的品質と偏光特性を維持しつつBi組成の増加】2020年度、サーモグラフィの採用350℃域の基板温度測定法として採用し新たな進展をみた。2021年度、基板ヒータの迷光の影響を見出し、サーモグラフィ使用の隠れた問題点見出し、再現性の高いBi組成濃度の増加法と高い結晶品質の両立が達成できそうである。その意味で、当初の計画より十分に高い成果を上げつつある。
【②偏光が生じる機構の解明】2020年度ホトリフレクタンスとホトルミネッセンスの同時測定可能になった。2021年度、測定とノイズ除去の自動化で試料温度変化等の系統的な研究が可能になり、電子構造についての解明が一段と進む。
【③光通信帯O-bandのGaAsBi/GaAs量子井戸面発光レーザの試作】プロセスの要素技術の確認段階であるが、最も重要な基板裏面の窓開け技術を確立(2020年度)に加え、光の取り出し効率の上昇と集光機能を加えた(2021年度)。

Strategy for Future Research Activity

【①光学的品質と偏光特性を維持しつつBi組成の増加】結晶装置への7.5~14 μm帯の赤外光を通す安全性の高い超高真空窓の実装が必要である。窓の破損対策を行い、実装する。誰でも安心して使える装備品とすることで、この分野に大きく貢献したい。
【②偏光が生じる機構の解明】試料温度を変えて測定を行うためクライオスタットを使用するが、この測定中ヘリウムガス循環にともなう振動ノイズが発生する。振動ノイズの除去を行い、温度変化、試料構造依存性、基板方位依存性など系統的なデータを得、偏光が生じるメカニズムを解明する。
【③光通信帯O-bandのGaAsBi/GaAs量子井戸面発光レーザの試作】面発光レーザ取り出し窓の均一性データを取得する。両面マスクアライナーを立ち上げ、両面マスク位置合わせの検証をおこなう。ストライプレーザで検証をへて、面発光レーザの試作をおこなう。

Causes of Carryover

【①光学的品質と偏光特性を維持しつつBi組成の増加】7.5~14 μm帯の赤外線を検出するサーモグラフィの採用が本研究の進展に重要な突破口となったが、それを採用するために検証実験と安全な装置開発をおこなうため研究期間が延びている。
【②偏光が生じる機構の解明】ノイズ除去をして測定精度を上げた系統的な実験を行うため研究期間が延びている。
【③光通信帯O-bandのGaAsBi/GaAs量子井戸面発光レーザの試作】マイクロレンズを用いた新しい面発光レーザ取り出し窓をもつプロセスに移行したため研究期間が延びている。翌年度分として請求した本研究以外の助成金はない。

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] GaAs 基板へのマイクロレンズの作製2022

    • Author(s)
      菊井 大輝、国土 泰介、小瀧 誉之春、政本 真哉、下村 哲
    • Organizer
      2022年第69回応用物理学会春季学術講演会
  • [Presentation] GaAsBi/GaAs 量子井戸のホトルミネッセンス(PL)、 ホトリフレクタンス(PR)スペクトル測定系の構築2021

    • Author(s)
      林 拓馬、清水 彩花、行武 幸将1、下村 哲
    • Organizer
      応用物理・物理系学会中国四国支部合同学術講演会
  • [Presentation] GaAsBi/GaAs 量子井戸のホトルミネッセンス(PL)、ホトリフレクタンス(PR)スペクトル2021

    • Author(s)
      行武 幸将、清水 彩花、林 拓馬、長尾 嘉大、下村 哲
    • Organizer
      応用物理・物理系学会中国四国支部合同学術講演会
  • [Presentation] (100) GaAs 基板上GaAsBi/GaAs 多重量子井戸評価用フォトリフレクタンス測定装置の構築と評価2021

    • Author(s)
      林 拓馬、清水 彩花、行武 幸将、下村 哲
    • Organizer
      2021年第82回応用物理学会秋季学術講演会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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