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2019 Fiscal Year Research-status Report

仮支柱等を必要としない腐食高力ボルト摩擦接合継手部のレトロフィット工法の開発

Research Project

Project/Area Number 19K04582
Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

山口 栄輝  九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (90200609)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高井 俊和  九州工業大学, 大学院工学研究院, 助教 (00759433)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords高力ボルト / 継手 / ボルト作用力 / 有限要素解析
Outline of Annual Research Achievements

ボルト列の取り外しに伴うボルトに作用する力の変化を,有限要素解析で検討した.そのために,既設鋼製橋脚の横梁を参考に,解析対象モデルを構築した.この横梁は,幅2400㎜,高さ2000㎜の箱形断面で,二面摩擦接合の高力ボルト継手部を有している.上フランジの添接板は,幅2310mm,長さ308mmで,幅方向に23列,梁軸方向に8列の高力ボルトが使用されている.これをもとに解析対象を,高力ボルト継手部を有する,上フランジだけを取り出した平板,無補剛箱桁,補剛箱桁の3つの継手部モデルとした.載荷条件には,単純引張,面内曲げ,面外曲げの3パターンを考慮した.ボルトはバネ要素でモデル化し,大きなバネ定数を与えることで,健全なバネ状態を表すこととした.
まずすべてのボルトが設置された状態で,平板モデルに単純引張を作用させて解析を行った.この場合でも,設計での計算法に比して,フランジ端部で16%大きなボルト作用力が得られた.ボルトを1列取り外すと,その近傍のボルト作用力が増加し,設計計算値を超過する率も大きくなる.取り外しボルト列がフランジ中央部であればその影響は比較的小さいものの,端部のボルト列を抜いた場合,設計計算値よりも56%大きなボルト作用力が発生した.面外曲げを作用させて同様の検討を行うと,最大で設計計算値を43%上回る結果となった.無補剛箱桁でも,設計計算値を上回る率は取り外すボルト列の位置および載荷条件によって変化し,各載荷パターンで35%~39%の最大値が得られた.補剛箱桁では,各載荷パターンでの超過率最大値が21%~25%であった.ここで得られた超過率は,ボルト取り換えに際して安全性を確保する際の一つの参考値になる.また,ボルト列の取り換えは,板中央部から行うのが基本であることが判明した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定通り,高力ボル継手部におけるボルト作用力を有限要素解析で算出した.これにより,ボルト列の取り外しに伴う影響を評価できた,

Strategy for Future Research Activity

より精緻な解析モデルを導入し,高力ボルト摩擦接合継手部におけるボルト作用力,ボルト列の取り外しによる影響を,有限要素解析によりさらに検討する.また,載荷試験を行い,解析結果を検証する予定である.これらの検討結果を踏まえ,腐食高力ボルト継手部のレトロフィット工法の提案を目指す.

Causes of Carryover

ワークステーションの低価格化,高性能化が進んだこと,謝金が予定より少なく済んだことから,使用額に変更が生じた.今年度行う実験経費に充当する予定である.

URL: 

Published: 2021-01-27  

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