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2021 Fiscal Year Annual Research Report

曲げ変形を受けるアンカーの破断特性を考慮した維持管理手法の開発

Research Project

Project/Area Number 19K04595
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

酒井 俊典  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (90215591)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsグラウンドアンカー / 破断 / 曲げ変形 / 緊張力 / 維持管理 / 実物大装置 / 地震 / 豪雨
Outline of Annual Research Achievements

ファイバースコープを用いた映像から,豪雨による地すべりで破断が見られたアンカーを対象に破断箇所付近の観察を行い,アンカーを保護するシース管が曲げ変形を受けて閉塞している事を確認し,すべり面付近の破断は,曲げ外力を受けた曲げ変形と軸方向の引張力が加わった曲げ引張り破断であることを明らかにした。健全なのり面で発生したアンカー頭部付近の破断に対して調査を実施した結果,アンカーの施工角度が当初設計と異なり,施工時に受圧板とアンカーが接触することで傷がつき,そこから雨水等が浸入してアンカーが錆びて劣化が進行し破断に至ったものの,頭部付近で破断した場合には飛び出し量は小さいことを明らかにした。アンカー破断時の飛び出し対策として,アンカー破断時の弾性エネルギーが飛び出時の運動エネルギーと一致することを基に,飛び出し時の運動エネルギーを摩擦力等により低減させる方法について検討を行い,アンカーの飛び出し量を抑制できることを確認した。
本研究では,従来あまり検討が行われてこなかったアンカーの破断について,地震時や豪雨時のアンカーの破断状況の調査を実施し,破断が引張りに加え斜面変状に伴う曲げやせん断が作用することで発生する場合があることを明らかにした。その上で,実物大の試験装置を用いた実験より,アンカー規格毎の破断特性について検討を行い,アンカーの規格によって破断形態が異なることを明らかにした。また,アンカー破断時のエネルギーは緊張力に依存した弾性エネルギーにより求まり,これは飛び出し時の運動エネルギーと一致し,この結果からアンカー飛び出し対策について検討を行った結果,摩擦によるエネルギー低減が効果的である事を明らかにした。これらの研究成果は,従来考慮されていないアンカーの破断特性を明らかにするとともに,機能低下が見られるアンカーの維持管理を行う上で大きく寄与できるものとなっている。

  • Research Products

    (4 results)

All 2021

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] アンカー破断時の飛び出しエネルギーについて2021

    • Author(s)
      酒井俊典・宮武裕昭・近藤益央・小出央人
    • Organizer
      第56回地盤工学研究発表会
  • [Presentation] 荷重計計測データを用いたグラウンドアンカー緊張力の低下予測に関する考察2021

    • Author(s)
      山崎充・土屋良之・酒井俊典
    • Organizer
      第56回地盤工学研究発表会
  • [Presentation] 冬期のアンカー緊張力変化と地表温度・地中温度との関係について2021

    • Author(s)
      酒井俊典・宮武裕昭・近藤益央・小出央人・山木正彦
    • Organizer
      令和3年度土木学会全国大会第76回年次学術講演会
  • [Presentation] 頭部排土に伴うグラウンドアンカー緊張力の変化に関する考察2021

    • Author(s)
      山崎充・岡田和弘・酒井俊典
    • Organizer
      令和3年度土木学会全国大会第76回年次学術講演会

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Published: 2022-12-28  

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