2020 Fiscal Year Research-status Report
Earthquake-resistant measures for reclaimed residensial land by the micro-cement injection method
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19K04609
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
鍋島 康之 明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 教授 (40263214)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 超微粒子セメント / 地盤改良 / 耐震補強 / 谷埋め盛土 / 注入工法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,谷埋め盛土宅地の耐震補強対策法としてセメント注入工法について研究しており、注入材として粒径の小さな極超微粒子セメントに注目し,注入材の砂質地盤内への注入速度や注入範囲,セメント固化した箇所の固化強度について検討している。2020年度は地下水面をもつ砂質地盤に超微粒子セメント注入材を注入した際の浸透範囲や,浸透速度,強度特性を明らかにすることを目的に,供試体内に地下水面がある砂質地盤に超微粒子セメントの注入試験を行った。2019年度までは乾燥状態ならびに完全飽和状態の供試体に対して,超微粒子セメントの注入試験を行ったが,より実際の地盤に近い地下水面をある場合を模擬してカラム試験を行った。まず,カラム内に地下水面がある供試体について,含水比分布を測定し,地下水面と考えられる位置を特定した後,超微粒子セメントの注入試験を行った。 地下水面がある砂質地盤への超微粒子セメントの注入試験結果から,次のような結論が得られた。(1)超微粒子セメントの浸透範囲については,カラム内の全ての領域に浸透し,セメント粒子が沈着していた。(2)超微粒子セメントの浸透速度は,地下水面がある付近で急激に低下し,地下水面より深い部分はほぼ一定であった。これは,超微粒子セメントが地下水面で一度滞留したことによる影響であると考えられる。(3)超微粒子セメント注入により固化した箇所の貫入抵抗は,地下水面付近で最大となる山形の分布を示した。この結果からも(2)で示した考察が妥当なものであると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染拡大による非常事態宣言の発動されたため,2020年度前半は研究活動が思うように実施できなかった。また,2020年度後半はコロナウイルス感染再拡大などを受けて納期が大幅に遅れるなど,予定していた計画よりも,やや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は最終年度に当たるため,当初の研究目的をできるだけ達成すべく,研究活動を実施する。ただしコロナウイルス感染の再拡大も懸念されるため,物品発注を前倒しで発注するなど,できるだけ研究が停滞しないよう対策を立てて,早い段階での研究目的の達成を考えている。
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Causes of Carryover |
2020年度前半はコロナウイルス感染拡大の影響により,非常事態宣言が発動されたため,予定通りの研究活動が実施できなかった。また,2020年度後半もコロナウイルス感染再拡大などの影響があり,物品の納期遅延などで予定通りの研究活動が実施できなかったことにより,当初の予定と使用計画に差が生じた。 繰越をした金額の使用計画は社会情勢を考慮しながら2020年度実施予定であった調査ならびに模型実験を実施し,調査旅費ならびに実験関係消耗品として支出する予定である。
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Research Products
(4 results)