2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation model for dynamic bus network planning in reconstruction process of great disaster area
Project/Area Number |
19K04655
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩倉 成志 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20223373)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大規模被災地 / 復興過程 / バスネットワーク / ZDD / モバイル空間データ / 岩手県宮古市 |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年に発生した東日本大震災により甚大な被害を受けた三陸沿岸は,避難所から仮設住宅,そして高台移転や災害公営住宅など土地利用や昼夜間人口が急速に変化した.復興事業が進むにつれ住民の人口分布が大きく変化していった. 大規模被災地の復興過程では居住地や商業業務地の立地が刻々と変化していく.住民の移動の不便さを緩和するためには,土地利用変化に迅速に対応する公共交通のネットワーク再編と,地域鉄道を含む交通モード間の接続性などのサービス改善計画が必要である. このため,被災地のバス事業者が土地利用変化に応じて運行可能なバス路線を短期間に逐次再編するバスネットワークの抽出支援技術を構築する.ZDD(ゼロサプレス型二分決定グラフ)というネットワーク上の全ルートを超高速計算で列挙する方法を利用してバスルート候補集合を作成し,事業者と利用者の評価関数および,NTTモバイル空間統計によるday-to-dayの人流データを用いて,路線バスネットワーク候補案を順位づけする計算方法を開発した. 事業者評価関数の作成は,大手バス会社で路線策定経験の多い国際興業㈱の路線決定をモデル化した. 利用者評価関数の作成は,2019年10月27日から11月15日までの約3週間,宮古市内の復興住宅(高台移転住宅・災害公営住宅)の居住者を対象に高校生以上の世帯全員の1日の外出行動,震災前から現在にかけての居住地や外出先の変遷をアンケートで調査した.690世帯を訪問し,180世帯222名に協力いただいた. 今後,居住者の生活スケジュールに応じた最適ダイヤ設定や,それにともなうバス運用車両,ドライバーの労働時間制約,収支採算性条件の組み込みが必要である.
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